【あるカルデアの日常】あるマスターの日常【派生作品】

□34話　視点:ルイス・スタインフェルド ページ35

「あーテステス。昼ご飯の準備が整ったんで各自、切りがいい人から食堂に集合してください。あ、ルイスは今すぐくること。以上」


マイクの音を切れば、テーブルへと並べられる料理。

パット見、まあまあのできにはみえるが所々怪しいものも垣間見える…のは見なかったことにしておくか。


「おい、樹！！これで満足だろう。マーリンなんぞに劣るといった発言、今すぐ取り消せ」
「いやそんなこと言ってねぇじゃん。まあお疲れ。早くギルも食べ…」

「樹くん！まさか、君から呼んでくれるとはね」


瞳を輝かせた男がひとり。

うん、なんかそろそろこの感じにも慣れてきたな。


「ん。ルイスは特別メニューな。無理して食わなくていいけど、なるべく食べること」


朝出したぶん、食わせないと倒れられたら大変だしな。


「あ。先に言っとくけど保存するなよ？食わないなら、それはすべてアルトリアの胃の中に入ると思え」
「そうですね。謹んで、私がいただきましょう。おいしそうな香りですし。」

いやすごい気難しそうな顔してるんだけど。

一方では、桜花さんもやってきたようで…ん？あっちもなんか難しそうな顔してるな。


「すげぇ特徴的な料理だな…こりゃはサンドイッチで間違いないよな？マスター」
「間違いない…と思う、うん」


嗚呼…あの芸術作品を見つけたんだろうな。


「おい坊主、これお前が作ったんだよな？」
「半分正解半分不正解ってとこだな。中の具は俺が作ったものだぞ」

これはこれで楽しいか、と自分もまた席につく。


そんな折、来訪の知らせの放送が入り、席を立とうとすれば、先程青い顔をしていた桜花さんが
「私がでてきます！」と玄関へとダッシュしていった。

うん、逃げたな、あれは。

心配したルイスが席を立とうとしたけど、立たせるわけにはいかない。



「俺が見てくるから、ルイスはそれ、"必ず"食べとけよ」


と、その場に言い残し、先にでていった桜花さんを追いかける。

昨日見てて思ったけど、ルイスってなんやかんや女性には紳士的なんだよな。
子供に対しては別だけど。


ああいう感じってなんか女の人と話しなれてるって感じだけど、、、



「まさか彼女いるとか？」


いや、まさかな。ないないそれだけは絶対ない。

あの変態紳士(へんたい)にいるなんて考えられない。



まあでもなんやかんやアイツって大人っていうか、やさしいところあるし…



いや、いないに一票だな。

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