◇112◇ツナside ページ14
入江「何だか浮かない顔だね、綱吉くん」
「…この時代に来て…Aの名前を色んな所で聞いた。マフィアの世界に巻き込まれてるんじゃないかって…」
入江「んん…、まぁ君の恋人である時点で、ある程度の人に名を知られるのは仕方がないとは思うけど…」
「………えっ？」
入江「Aさんは“一般人”と言うにはこちらの事情を知りすぎているし…」
「ま、待ってくれ」
入江「ん？」
「コイビト…？」
我ながら素っ頓狂な声が出たと思う
動揺を隠せない俺と、静まり返る空気に正一が慌て始める
入江「……あ、あれ？何か変な事を言ったかな」
山本「この時代のツナとAは付き合ってんのか？」
躊躇いもなく核心をつく山本の質問に息を飲んだ
入江「へ！？逆に聞くけど、君達お付き合いはまだなのかい！？」
「……」
まだ、というか……
つい先日、自分の気持ちを自覚したばかりで…“付き合う”だなんて考えたこともなかった
俺の反応を見て正一は唸り声を上げながらぐしゃぐしゃと頭を搔いた
入江「僕がAさんと知り合った時、彼女は既に君の隣に居たからね…。それが当たり前で……失念していたよ…」
了平「何だ？沢田とAは付き合っているのか？」
山本「いや、まだじゃないっすか？」
獄寺「いけますよ、10代目！」
「やめてくれ…」
まさかこんな話になるなんて思いもしなかった…
Aと俺が、未来では恋人同士……
この時代の俺が自らAを危険に巻き込んでいることが確定した
重く受け止めなければいけないというのに、俺は…未来でAと一緒に居る事実を嬉しいと感じてしまっている
入江「ご、ごめんよ、綱吉くん」
「いや…、ずっと考えていたことの答えがわかってよかった」
元6弔花の正一とAが知り合いなのも、ヴァリアー幹部がAの名前を親しげに呼んでいたのも…
ずっと「どういう経緯で？」と、考えてきたけれど、簡単な事だった
全て…俺が原因だった
どうして「自分と関わったせいで」と負い目を感じていながら、自分が進んでAを危険に巻き込むことはないと思い込んでいたんだろう
実際に10年後の俺は、作戦のことをAに伝えたり、Aを過去から連れてくることを承諾していたというのに
今の俺がいくら「絶対に巻き込みたくない」と思っていても……未来で“俺”がそういう選択をしたのは事実なんだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 91人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「リボーン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アイシー(プロフ) - 今まで白ツナや黒ツナ等だったので、ハイパーって新しい！と思ったのと同時にハイパーツナ君に惚れてしまいましたｗハイパーでもツナはツナのままのところとかがすごく可愛らしいし、戦闘シーンはかっこいいです！これからも頑張ってくださいっ!!! (2015年6月22日 7時) (
レス) id: dfd3b15349 (このIDを非表示/違反報告)
あやにゃん(プロフ) - 夏みかんさん、初めまして！ハイパーカレシ、ツナのちょっと不器用な感じと、夢主ちゃんのツナへの思いがもうたまらないです！ご自分のスピードでよろしいので、更新頑張ってください！応援させていただきます！ (2015年6月9日 2時) (レス) id: 75663eea7a (このIDを非表示/違反報告)
ユズ(プロフ) - 突然失礼します。とってもいい小説なのでコメントさせていただきました。ツナさんと夢主の今後が気になりますが、雲雀さんと夢主の関係も気になります!!いったいどんな関係なのですか!?(これは聞いちゃダメか(笑)とっても気になります。頑張って下さい,応援しています。 (2015年5月25日 19時) (レス) id: be793533bd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夏みかん | 作成日時：2015年5月21日 16時
