◇109◇ ページ11
サァッと血の気が引いた
どうしよう、絶対に私のせいだ…！
私が不謹慎なこと言ったせいで……怒らせた？悲しませた？
「わ、私…っ、ツナくん追いかけてくる…！」
山本「A！？」
私は教室を飛び出した
ツナくんが行ってしまった方を見ても、既に廊下に人影はなくて…それでもとにかくその方向へ走った
「ツナくんっ…」
ツナ「え…、A？」
闇雲に名前を呼ぶと、階段の方から驚いた様子の声が聞こえた
力を振り絞って走るスピードを上げ、階段の下まで辿り着く
ツナ「どうした？」
私を見るなり駆け下りて来てくれるツナくんに、少し安堵した
「…もしかして、屋上に行こうとしてた？」
ツナ「ああ」
「私が…あんなこと言ったから…？」
ツナ「え？」
声が震えてしまいそうで、服の裾をぎゅっと掴んで堪える
そんな私に…ツナくんは優しい声で言った
ツナ「…屋上、一緒に行かないか？」
…
階段を登っている間は無言だった
屋上に続く扉を見て、「扉の前までは来たことあったけど、この先に出たことはなかったな」なんてぼんやり思う
扉を開くと爽やかな風が吹き込んできて…
屋上は、想像していたよりもずっと心地のいい場所だった
ツナ「気持ちいいな」
「…うん」
それなのに、私の心は晴れることなく灰色をしている
ツナ「……俺は…転校して来たばかりのお前と関わったことを後悔していたんだ」
「……え…」
ツナ「俺と関わらなければ、Aはこんな危険な所に来ることは無かっただろうから」
遠くを見つめて話すツナくんは…空の下で見るからか、いつもより眩しく見える
その横顔を見つめていると、不意に彼がこちらを向いて、心臓が跳ねた
ツナ「だけど、Aは“来てよかった”と言ってくれた。すごく…救われた」
「…！ツナく、」
ツナ「それで、何と言うか…また抱きしめたくなって。屋上に逃げたつもりだったんだが」
「へっ！？」
ツナ「追いかけてくるとは思わなかった」
「だ、だって…！怒らせちゃったのかと思ったから…」
ツナ「すまん、さっきは自分のことで精一杯だったんだ」
彼は可笑しそうに笑った
その笑顔に、余計に顔が熱くなって…私は取り繕うこともできなかった
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アイシー(プロフ) - 今まで白ツナや黒ツナ等だったので、ハイパーって新しい！と思ったのと同時にハイパーツナ君に惚れてしまいましたｗハイパーでもツナはツナのままのところとかがすごく可愛らしいし、戦闘シーンはかっこいいです！これからも頑張ってくださいっ!!! (2015年6月22日 7時) (
レス) id: dfd3b15349 (このIDを非表示/違反報告)
あやにゃん(プロフ) - 夏みかんさん、初めまして！ハイパーカレシ、ツナのちょっと不器用な感じと、夢主ちゃんのツナへの思いがもうたまらないです！ご自分のスピードでよろしいので、更新頑張ってください！応援させていただきます！ (2015年6月9日 2時) (レス) id: 75663eea7a (このIDを非表示/違反報告)
ユズ(プロフ) - 突然失礼します。とってもいい小説なのでコメントさせていただきました。ツナさんと夢主の今後が気になりますが、雲雀さんと夢主の関係も気になります!!いったいどんな関係なのですか!?(これは聞いちゃダメか(笑)とっても気になります。頑張って下さい,応援しています。 (2015年5月25日 19時) (レス) id: be793533bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏みかん | 作成日時：2015年5月21日 16時
