2人の関係 ページ28
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金曜日、一昨日の夜の出来事は夢なのか妄想なのかと、昨日は一日中考えていた。
そのせいで全然眠れなかったし、早起きしたお陰でお弁当なんて作ってしまった。
節約できて良い。
支度を済ませて玄関のドアノブをガチャリと回した。
今日は雨か。
ザーザーと打ち付けるその音の合間、聞こえてきたのは隣のドアが開く音。
「おはようございます。」
振り向くと彼はあの特有の目付きのまま私を見ていた。
「お、おはよう…」
「今日は雨ですね。」
「そ、そうだね…」
「こんな日はチヂミが食べたくなるなぁ…」
「チ、チヂミ？」
「あぁ、いえ。催促じゃありませんから。気にしないでください。」
「は、はぁ…。」
催促じゃないって事は一昨日のアレは彼の口から発せられた言葉で間違いないみたいだ。
でも、なんか、今のって催促してるようなもんだよね。絶対。
私がその言葉の意味を理解しようとしている間に、ギョンスくんはさっさとエレベーターに乗って行ってしまった。
どうせ下まで一緒なんだから待っててくれても良くない？
もぬけの殻になって戻ってきたエレベーターに乗り込んでエントランスまで急いだけど、もうすでに彼の姿は見当たらなかった。
忍者みたいな人だな。
…こんなとこで立ち止まってる場合じゃなかった。悠長にしてたら遅刻するっての。
雨の降り注ぐ地面を蹴るのはヒールではなかなか難しい。
そして傘に打ち付ける雨音に、すっかり重要な事をかき消されてしまったらしい。
秘密がバレてしまうまで、あと数時間。
「おはよう。」
「おぉ、はよ。」
「ものすごい眠そうだね。」
声をかけると机に突っ伏していた体を起こし、私を見上げたその目は今にも閉じかかっている。
「昨日ちょっと寝るの遅くてさ。」
「へー、ミンソクにもそんな日があるんだね。」
「久しぶりに地元の友達から電話あってさ。なんつーかー、恋愛相談的な？延々と聞かされたんだよ。
まったく迷惑な話だろ。」
ミンソクに恋愛相談ねー。
そんなの無駄だと思うけど。こいつ結構鈍感なとこあるし。
案外ミンソクの事遠回しに好きだって言ってるだけだってりして。
その後もミンソクは眠そうな目をこすりながら、何とかかんとか仕事に励んでいた。
時々うつらうつらしてたのは見逃してない。
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ちー(プロフ) - とっっっっってもかわいいな、先生 (2018年8月4日 21時) (
レス) id: b30b6d91a4 (このIDを非表示/違反報告)
あまいくりーむ(プロフ) - ギョンちゃんのツンデレ、可愛すぎます。ミンソクさんに美味しいなんていわれたらキュンです\(//∇//)\お話とっても楽しみにしています(o^^o) (2018年8月4日 21時) (レス) id: 9358b5978b (このIDを非表示/違反報告)
のんたま(プロフ) - このお話の、ギョンスのツンデレ具合が大好きです。更新楽しみにしてます。 (2018年8月3日 19時) (レス) id: b89da2edc7 (このIDを非表示/違反報告)
千尋 - わ！もしかして主人公ちゃんとギョンスが好きな映画「かもめ食堂」ですか〜？恋はスマホでとっても面白いです！更新楽しみにしています！ (2018年8月3日 14時) (レス) id: 8337028c26 (このIDを非表示/違反報告)
あまいくりーむ(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございます！ワクワクニヤニヤ楽しませていただいています！『美味しい』って言葉は本当に嬉しい言葉ですよね。主人公ちゃんの気持ちにめっちゃ共感しちゃいました！ (2018年5月17日 5時) (レス) id: fd6488e944 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫
| 作成日時：2018年3月13日 21時
