ボーイズあんどガール ページ20
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憮然とした態度で相変わらず私を見つめるその眼差しは蔑んでるようで、こちらがニコリとしても口角すら上がらない。
彼がここにいる理由はちっとも分からないし、まるで来たくなかったけど無理やり連れてこられました、みたいにすら見えるんだけど。
「おいギョンス。挨拶くらいしろよな。」
ベッキョンに促されると嫌々ながらなのか、少しだけペコっと首を動かした程度。
「ごめんね先輩。ほんと全然愛想ないでしょ。」
「あー、うん。まぁ、別にいい、けど…。」
隣をチラッと見やると、ミンソクも少なからずお怒りのような気がした。
仕方なくギョンスくんの目の前に腰掛けたけど、どう考えても睨まれてるようにしか思えなくて必然的に視線はベッキョンの方にいくよね、そりゃあ。
これは先が思いやられる。
「じゃあ頼もうか?俺ビールな。」
「あ、俺も取り敢えずビール。」
「後はぁ…お、これ美味そうだな。」
「いいですね。おススメって書いてあるし。」
「じゃあこれとー、ナンコツと枝豆はテッパンだろ?それからー…」
ベッキョンとミンソクでメニュー見ながら色々決めてるし、別に私はそれで全く構わないし、最後に飲みたいのだけ選ばせてくれたら十分だし、、
「メニュー、こっちにも見せて。」
「あ、あぁ、悪い悪い。でもギョンスもどうぜビールだろ?」
ベッキョンが手渡したメニュー表を受け取ると、ギョンスくんは徐にそれを私の方へ向けた。
ん?
「何飲みますか?」
「えっと、私最後でいいですよ?みんなで先に食べたい物決めてからで、」
「レディーファースト、です。」
レディー…?
な、なんだなんだ?
そんな扱いされ慣れてないんだけど。
思いもよらない展開に高速瞬きが止まらないよ。
「カクテルは意外と度数高いの多いから、気を付けてください。」
「は、はぁ。」
何やらご忠告まで受けてしまったし、それを聞いてミンソクがこいつ下戸じゃないから大丈夫だって言ってるけど。
それに私ミンソクと飲む時は大体勝手に頼まれたもの口にするだけだから、いつもと同じ要領でテキトーにスマホ眺めて待ってようかとさ、思ってたわけでして。
「あんまり酔われると迷惑なので。」
手招きされて耳元でコソッと、そんなことを囁かれて
あー、もしかして、そういうことか。
ナルホド!と思ったけど…案外失礼じゃないの?
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ちー(プロフ) - とっっっっってもかわいいな、先生 (2018年8月4日 21時) (レス) id: b30b6d91a4 (このIDを非表示/違反報告)
あまいくりーむ(プロフ) - ギョンちゃんのツンデレ、可愛すぎます。ミンソクさんに美味しいなんていわれたらキュンです\(//∇//)\お話とっても楽しみにしています(o^^o) (2018年8月4日 21時) (レス) id: 9358b5978b (このIDを非表示/違反報告)
のんたま(プロフ) - このお話の、ギョンスのツンデレ具合が大好きです。更新楽しみにしてます。 (2018年8月3日 19時) (レス) id: b89da2edc7 (このIDを非表示/違反報告)
千尋 - わ!もしかして主人公ちゃんとギョンスが好きな映画「かもめ食堂」ですか〜?恋はスマホでとっても面白いです!更新楽しみにしています! (2018年8月3日 14時) (レス) id: 8337028c26 (このIDを非表示/違反報告)
あまいくりーむ(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございます!ワクワクニヤニヤ楽しませていただいています!『美味しい』って言葉は本当に嬉しい言葉ですよね。主人公ちゃんの気持ちにめっちゃ共感しちゃいました! (2018年5月17日 5時) (レス) id: fd6488e944 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雫 | 作成日時:2018年3月13日 21時