Drink. 【読者協力型物語風イラスト集】

見なくても何ら支障はないし特に特別なことでもないけれど｢わたし｣にとっては大切なおはなしあるいはとある少女の記憶 (絵じゃないです) ページ14

子どもが書いたような、たどたどしい字で何かが書かれている。


✎＿＿あさおきたら、ママがいなくなってた。ママ、どこ？

✎＿＿しらないおばあちゃんがやってきた。きょうからいっしょにくらすんだって。

✎＿＿おばあちゃんがおいしいジュースを作ってくれた。なんだかこころがあたたかくなった。きっとこれは｢まほうのドリンク｣だ。


(ここから紙が新しめになっている)


✎＿＿ずっと森に住んでいたから気づかなかったけれど、あれから何十年、いや何百年も経っているようです。名前も忘れてしまいました。まあ名前で呼ばれたことなんて1度くらいしかなかった気がしますし、仕方ないですよね。

✎＿＿わたしは生きられる時間が長い代わりに眠る時間も長いらしいです。きっとママが居なくなっていたのは……。

✎＿＿おばあちゃんが居なくなってから10年ほど経ちました。そろそろいい加減何かしないとお金がなくて死んでしまいます。どうしましょう……。

✎＿＿あの思い出。唯一薄れることがなかった｢魔法のドリンク｣。今でも鮮明におもいだせる。悲しさを暖かい何かで包んでくれた、あの美味しい、美味しいドリンク。


✎＿＿きっとあのドリンクを作れば……。

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