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22話 ページ22

貴女side



残念なことに時間はすぐに去っていった。


病院までは20分くらいかかるらしく、一応10時5分にに出ることになったのだ。


そして車に乗って、今は病院の前。


車から降りなくてはならない。
でも足は動かない。


多分今、まふさんの家に行ったときと同じくらい、恐怖と緊張でいっぱいになっている。


でも今回は、私のことを待っている時間なんてないのだから。


すぐに、動かなければ。


自分にプレッシャーをかければかけるほど更に動かなくなっている。


それでも頑張って震える足を動かしながらまふさんの後をゆっくり付いていき、病院の中に入っていく。

病院独特のアルコールの匂いと、動き回っている医療関係者の人達、椅子に座っている患者さんが沢山いた。


とうとう来てしまった。


ああ、もう足が動かない。
体が進むことを拒否しているのが分かる。


もうどうしていいか分からなくなって、苦しくて、泣きたくなった。


もう嫌だよ・・・


すると、頭に何かを乗せられて、ビックリして何かがある方を向くと、まふさんと目があった。


まふさんは私の頭を撫でながら、大丈夫だよ。そう目で語りかけられてる気がして、安心したんだ。


ちゃんと足が動くようになって受け付けに行き、待合室の椅子に座って待っていたら名前を呼ばれた。


怖いなぁ。

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作者名:風-ふう- | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年5月7日 9時

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