【wrwrd！】外資系が猫になりました。

8話 ページ9

ショッピside


やばい。やばいぞ。

え？猫になって？迷って？好きな人に拾われて？あわよくば飼ってもらうだと？

…夢小説かよ(※夢小説です)


syp(はぁ…それにしても焦ったな…)


Aさんの家に着いて、俺はAさんの腕の中から飛び下りた。

…腕の中居たら、その…胸が当たってたし…。

するとAさんはペットショップに買い物に行くようだった。俺は留守番。

…少し、少しだけ寂しくて、Aさんの足元に体を擦り寄せると、あろう事か抱きしめられた。


syp(……もしかして、猫って得なのかも…)


傍から見たら俺は悪い顔をしているだろう。

別に下心とかではない。ただ単に、Aさんとは仕事場で少しばかり距離があったので、相手の事を知るチャンスだ。


syp(このチャンス、逃すわけない…！)


〜2時間後〜


syp(まだ帰ってこないのかな…)


俺はずっと玄関で寝転がったりして時を過ごしていた。リビングの方に行ったり来たりもしたが、飽きてしまった。


syp(寝室とかあるみたいだけど…さすがにダメだよな)


今は猫のくせに、男が勝手に女の部屋に上がり込むのは良くないと考えている。確かにこれはAさんの私生活がわかるチャンスだが…でも…(汗)

今コネシマさんにあったら『男のくせにウジウジしとるんか!!!』なんて説教されてただろう。アンタが遠慮なさすぎなんだよクソ先輩。


syp(…でもまぁ、猫だし…少しくらいいい…よな)


結局自分の欲望に負け、寝室らしき部屋に向かう。
寝室の扉は空いていて、容易に入れた。


syp(へー、やっぱり…多少は女子っぽい部屋なんだなぁ…)


予想はしてたが、Aさんの部屋は会社の女性社員のように派手な感じではなく、清楚でシンプル、だが女性らしい部屋だった。

…なんだろ、感想言ってる自分を気持ち悪く感じる。

部屋の奥には低めの棚があり、棚の上には写真が並べられているようだった。


syp(……は？)


俺は棚の写真に当たらないようによじ登り、飾ってある写真を見るなり絶句した。


syp(なんで…トントンさんが？)


棚の上には、トントンさんと2人で撮っている写真が大量に飾られていたのだ。

もちろん他に女友達であろう人と撮った写真もあったが、トントンさんとの写真の量ははるかにそれを上回っていた。

そういえば、俺がAさんを好きになったであろうあの日も、2人はタメ口で親しい仲のように見えた。

あの2人は…もしかして…


syp(そういう……関係ってことか？)

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