悪戯心 ページ1
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とりあえず良さげなカフェに入り、各々好きなものを頼む。
近くにあった席を取っておこうと先に座っておくと、気を利かせた彼が、私の分まで水を入れて持ってきてくれた。
細かい所まで本当に凄いなぁ。
一言お礼を言い、互いにいただきますと言って食べ始めた。
「Aちゃんはカルボナーラ頼んだん?」
『うん、鬱君は?』
「んー?俺はナポリタン、めっちゃ好きなんよね〜。」
よし、ここで練習した成果を見せてやる。
『良いな〜私も好き、良かったら少し交換しない?』
「ん?おん、ええで!はいどーぞ…って、え?あぁそういう事な。」
パスタをくるりと巻き、あーんと言いながら彼に向ける。
お皿を差し出してこちらを見た彼は、目をパチクリさせた後、納得したように頷いて口を開けた。
チーノとの練習通りに彼の口に運ぶ、
…所でピタリと手を止めた。
中々口に入って来ない事を不思議に思い、閉じていた目を開ける彼。
今度は目で私の手の位置を確認し、自ら動いてパスタを口に入れようとする、のをスッと避ける。
「もーーー!!意地悪せんといて!」
『んはは、ごめんごめん。』
ぷんぷん怒る彼の反応が面白すぎて、謝りながらも再びギリギリで避ける。
「ほんっまやる事えぐいて!泣くよ!?」
あぁーすごく楽しい〜!
何故か鬱君を見ていると、番長時代に私がとことんいじり倒していた彼を思い出す。
真っ白なシャツと、チャームポイントとして黒の蝶ネクタイをしていた彼。
最近会ってないけど元気にしてるかな、ぴくと。
、、、はっ、てかダメじゃん私!
恋に落とす筈が、ただ弄っただけになってる!
焦りつつも目の前にいる彼の様子を伺うと、やはり少々いじりすぎたのか、頬を赤らめながらだいぶ拗ねていた。
…赤くなってるのは相当怒ってるって事かな。
流石に申し訳無くなったため、ちゃんと謝罪して仕切り直しのあーんをするとコロッと調子が戻った。
もしかしてこの子、中々にチョロい?
その後、俺もあーんしたいと言われたが、もちろん全力で拒否しといた。
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まこち(プロフ) - コメント失礼しますm(*_ _)m語彙力が無く表現しきれないので一言言わせてください!!この物語超大好きです( *ˊᵕˋ*)終わりってなってるんですが何があったんですか!?気長に続き待ってます!! (4月5日 10時) (レス) @page35 id: 405ac979a6 (このIDを非表示/違反報告)
ピポォ - 探してて見つからなかったので消してしまったのかなと寂しくなってましたが、見つけられてさらに更新されていてとても嬉しいかったです!!もう一度一気見させて頂きました!大好きです!神! (1月14日 20時) (レス) id: b850551de1 (このIDを非表示/違反報告)
いちごおしちゃん☆(プロフ) - 最高ですね!!ヤンキーのd!も良いですね!!体調に気をつけて更新頑張ってください!!応援してます!!次の更新が待ちどうしいです!! (7月18日 7時) (レス) @page35 id: 44c7a03b53 (このIDを非表示/違反報告)
トキシグレ(プロフ) - おかえりなさい!!この作品ほんとに大好きなので、いつまでも待ち続けます!フラスコさんのペースで頑張ってください! (7月5日 17時) (レス) @page35 id: 0d4193d534 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - お帰りなさい。待ってました。呑気に待ってます。 (7月5日 14時) (レス) @page35 id: 95a1685357 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フラスコ | 作成日時:2020年12月3日 3時