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温度差が15°C ページ16

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「着きましたよ。」



藻部は疲れきった顔で後部座席に声をかける。




『は、はい。ありがとうございました。』



Aはにこり、と笑い車から降りていくが五条は一切その場から動かない。



暫く藻部がAの笑みの余韻に浸りながら五条が降りるのを待っていると五条が口を開いた。




「俺の彼女可愛くね???」
「はい??」




反射的に藻部が問い返すと五条は惚気話を始める。



藻部は心の中で溜息を吐いた。



「(五条さんの彼女じゃないだろ…)」



と思いつつ耳を傾けながら藻部は五条のAトークに頷いていた。


「うわ〜〜〜もう本当に好きかもしんない。天女だろ、もうあれは天女。」
「分かります。」
「は?分かんなくていいよ。お前は。」




俺、話にのってあげてるのに…と随分厄介な五条に向けて今日何度目か分からない溜め息を吐いた。



『ご、ごじょーさん…?』




すると車内に話題の中心人物、Aが現れたではないか。



『お、えと、その……遅かったので………』




心配で………ともじもじしながら話すAを見て五条は顔を覆った。




「(あ"ーくそ、めっっちゃ可愛い。流石俺の嫁。いや俺には勿体ないぐらい可愛い。)」




五条に勿体ない女が存在しているのだろうか。いるのか。



『え、………?あ、迷惑でしたよね………すみません……』



と去ろうとするAの腕を、咄嗟に五条は掴む。




「あー、お……僕も今行こうとしててさ。一緒に行こう?あと五条さんじゃなくていいよ。」
『…………ぴ。』





こんな美形に迫られたら誰でも変な声でるよね。とAは自分に言い聞かせて五条さん呼びはやめられそうにないです…と言う。



「ん〜、じゃあ今回は見逃してあげる。次からはその五条さん呼びをやめてね!僕だって距離が空いてるみたいでかなしーの。」




『…そ、そそ、そそそそそうですか……………で、ででで、では次回からということで………』





『(やっぱり二人きりって苦手。)』
「(可愛い(限界オタク))」
「(俺は何を見せられているだろうか)」






Aは完全に運転席にいる藻部を忘れていた。何故だろう。藻部がいたたまれない。

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設定タグ:呪術廻戦 , さしす組   
作品ジャンル:恋愛
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ゆっくり - 天才羨ましい、、そっか···神ってマジでいるんだ··· (2022年10月23日 10時) (レス) id: 7a9a52b587 (このIDを非表示/違反報告)
マリオット - 作者様一言よろしいでしょうか?スゥ貴方は神です!!!!!!(大声)天才です!!!!!!!!!(大声) (2022年8月19日 15時) (レス) @page42 id: 4a1e7dbbbb (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 森さん» あ"り"がと"う"ござい"ま"す"(号泣)アッ……………あれ、???私ってもしかして東大生だったのですかね???(錯覚)あー、成る程。私は東大生で今とても良い職場に勤めているんですよね(血涙)??ありがとうございます… (2022年7月29日 21時) (レス) id: e716f9f425 (このIDを非表示/違反報告)
- 袋様、語彙力を分けて下さいません???こんな神作品を書けるなんて、さては東大生ですか?! (2022年7月29日 0時) (レス) @page37 id: 16b29645b2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ひめさん» ありがとうございます…!!そんな、……表現の仕方が素晴らしいだなんて………!!(照)これからも張り切って書かせて頂きたいと思います……!!頑張ります〜! (2022年7月16日 22時) (レス) id: e716f9f425 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年2月27日 2時

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