高嶺の花 (ページ20)

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◎ 閉じ込めページ20

壱馬 side

「よし、もどろ」

『え嫌です』

「は？」

『最近全然先輩と話せてねえし、戻ったらどうせ青山陸のとこ行くんすよね』

「なーにワガママ言ってんの？早く終わらせなきゃ帰れないんだよ私達。」

A先輩が閉まってた倉庫のドアを開けようとする。

「？ … 開かない」

『え？』

『貸してください』

スライドして開ける形のドアで、おれも開けようとするけど全然開かない。

「何でだろ。」

『んー多分物が倒れてきて、開かねえようになっちゃったっぽい。』

「出れないじゃん」

『 …ですね』

「携帯持って来るの忘れた」

『俺今充電ないっす … 』

「 … 」

『とりあえず誰か来るの待ちますか』

「冷静だね、もっと騒ぐのかと思った」

『いやどんな印象？』

倉庫の壁際に体育座りしてる先輩。

パンツみえそう

『隣座っても良いですか』

「いいよー」

先輩の隣に座る。

肩と肩が触れ合いそうな距離。

『先輩って好きな人いないんですか？』

「居ると思う？」

『 … 質問で返さないで下さいよ』

「いないよ」

『 …へぇ』

「何その反応うっす」

『青山陸は友達なんすか？』

「友達っていうか大型犬。」

「青山陸呼びジワジワくるんだけど。」

『なんつーか、対抗心？』

『つーか好きな人いないんだったら今度俺とデートしてください。』

「えー … 」

なにその微妙な反応！！！

『嫌なんすか？』

「だってかずまの事好きな女の子に刺されそうだし。」

『女たらしみたいな言い方やめてくれません？』

「 …ま、考えとく」

「っくしゅん、」

考えとく、かぁ。

先輩寒そうだったから俺のブレザーの上貸してあげた。

『これ着といてください。風邪引いたら家まで看病しに行きますよ』

「 …ありがとう」

「家まで来るのはやめてほしい。」

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