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Aが作ったのであろう果実酒がパントリーに残されていた。
柑橘の漬け込まれたそれは、飲んでみるとギムレットをうんとキツくしたような味わいだ。
「色々投げ出して、飲んだくれたくなる味だな」
二人はキッチンのカウンター席に着いていた。
食器棚には実用を超える数のティーセットやグラスが並んでいる。テイストの統一された食器たちは大体が二の倍数で揃っていた。
趣味の良いキッチンは、たまにホームパーティをするのかなという印象を抱かせるのみで 住居人数を想像させなかった。
「……Aは弁が立つ。YESとNOの二択では表現が難しいのかもしれない。以前、ミスした・探させてしまうと答えた。なにかの身代わりとして消えたこともありうる」
「言えば条件が満たされなくなる事柄かもしれないってことだ♧」
「そう。“私と出会う前”……殺す予定でなかった者をやってしまったとか？」
「すぐには心当たりがないな。彼女は人たらしだけど使役するような依存をしない◇」
「その表現はしっくりくるな。……もっと、オレたちより気に入った、乗り換えたくなる先ができたか？」
思い出の写真とか全部消すタイプ？ 軽い調子で言ったクロロに、ヒソカの表情は更に硬くなった。
「……消しても良いやって思ったってこと？」
「逆だってありうる。思い出すと辛いから、もう思い出さないようにしたいことだって」
「……♤」
Aは後者かも、二人はなんとなく通じ合った気分になる。先ほどの彼女の煮え切らない返答を思うと追究する気になれず、本日は交信を終了した。
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ルイ(プロフ) - mooさん» 通知がすごすぎてコメントに気付きませんでした🙏🏻複数作品お読み頂き&コメントもありがとうございます！楽しんで頂けたなら嬉しいです！ (5月9日 12時) (
レス) id: 1984ade8f5 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 面白かったです！ (5月9日 4時) (レス) @page45 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2022年4月19日 17時
