【wrwrd!】呼び出し代行 2【zm】 (ページ10)

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翌日。
昼休み、トイレから帰ってきた私を待っていたのは、1枚の置き手紙だった。

『放課後、屋上に来てください』

女子らしい字で書かれたそれは、机の上に無造作に置かれている。

昨日の帰り道での先輩のことを思い出す。なんかあったら無理せず言うんやで、と言ってくれた先輩に、私はわかりましたと言うことができなかった。全部言いたかった、悩むのを辞めたかったけどできなかった。

これが誰からの手紙なのか、最近の事と関係があるのかなんてわからないけど、もしかしたら解決するかもしれないと思うと、少しだけ気が楽になる。

「Aちゃん、先生が呼んでるよー！」

「はーい、今行くー」

私を呼ぶ声に応えて、置き手紙を胸ポケットにしまった。

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放課後。先輩には用事ができたと伝えて先に帰ってもらい、1人屋上へと向かっていた。

普段行くことはあまりない屋上は、私の中ではくらら先輩との1件を思い出す場所となってしまっている。

人とすれ違わない廊下。テスト期間が近いこともあってか、教室にも人は多くはいないみたいだ。遠くから吹奏楽部が練習する音やサッカー部のボールを蹴る音、野球部がボールを打つ音なんかが聞こえてくる。

そんな音に耳を傾けながら、ゆっくり階段を登っていく。相手が誰なのかは全くわからない、今更になって少しだけドキドキする。

ドアの前に立って深呼吸して、少し落ち着いてからドアノブを捻った。