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風呂から出て部屋に戻ると、シャオロンが布団に寝そべってスマホを弄っていた。


「お、戻ってきた。どうやった、お気に召した?」

「んー、綺麗やったな。景色もよお見えたし」


この旅館のアピールポイントでもある、各部屋に備え付けられた檜風呂。温かみがありとても落ち着いた雰囲気で、当然汚れもカビも一切なかった。
窓からは外の景色が見え、目の前を流れる川と橋、数件の民家と山が1枚の絵のように並んでいた。ちらつく雪がその風景によく馴染む。

それを見て俺は、いいところだなぁ、なんて薄い感想を浮かべた。


「…それにしてもシャオロン、いろいろありがとな」


改めて感じた感謝の気持ちを口に出し、シャオロンを見る。

今回の旅行は、シャオロンが1人で計画を立ててくれていた。行き先や交通手段、タイムスケジュールを考えるのはもちろん、飛行機代や旅館の宿泊費の負担までも、全てシャオロン1人でしたという。まさに至れり尽くせり、という感じだ。


「は?なんやねん急に、そういうんやめーや」


俺が勝手にやったんやし、と言いながら、シャオロンは少し照れたように笑った。

全く、良い友人を持ったものだ。帰ったら何か奢ろう。


「…まあ、ゾムのほんまに楽しそうな顔とか久々に見れたし、俺としては大満足やな。帰ったらなんか奢れよ」

「うわ〜、今ので全部台無しや」


笑い合って、俺達はそれぞれ布団に入る。

心から少し楽になったからか、それとも疲れからか、俺はあっという間に眠りについた。

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作者名:彦ピー | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年9月20日 22時

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