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真咲Side
やっと。
さっきからずっと、胸に引っかかっていた謎が解けた。
宙が…
宙「僕、外の空気吸ってきます。」
て言ったから。
急いで後を追った。
宙を追いかけて屋上に着くと…
宙「どうしたの？真咲。僕に用事？」
と、聞いてきた宙に俺は単刀直入に聞いた。
真咲「宙はさ、日下部さんと知り合いだよね？」
俺がそういうと宙は驚いたように目を見開いた。
宙「どうしてそう思ったの？」
真咲「宙、言ったじゃん。俺が解剖の承諾書を親族に取らなくていいのかって質問したとき、『うん。いらないよ。』って。だってさ、普通その場で初めてあった人に親族がいるかいないかなんて、分かるわけないもん。なのに、宙は親族はいないからって言ったよね？それに、初めて被害者が日下部さんだと聞いたとき、一人だけすごくびっくりしてた。それは、宙にとって彼女が特別だからじゃないの？」
宙「…それを聞いたらさ、真咲はなんか得でもするわけ？」
一瞬戸惑った。
その冷ややかな口調に。
確かにそうだ。
もやもやしていたことの真相を突き止める？
だからといって、なんなのだ。
迷って言葉の出ない俺を宙は鼻で笑った。
それから…
宙「まぁ、別にずっと隠しておくつもりもないし、教えてもいいよ。」
といった。
真咲「本当に？」
宙「うん。日下部さんは、僕の命の恩人だよ。僕は小さいころから外科医になるのが夢だった。でも、僕は小さい頃に事故で両親を亡くして、そのころは奨学金制度なんて整ってなかったし高校すらも卒業できなかった。それに、事故の時のPTSDで強い衝撃が体に加わると発作が起きるんだ。だから、どっちにしろ諦めてた。」
俺が深刻そうな顔をしても、なお止めずに話を続ける宙。
俺は、ずっと宙の話に耳を傾けた。
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