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宙Side
3人もの警官に拳銃を突き付けられ、その後ろの箱の上には遠距離スナイパーが二人もいるというのに…
犯人はこんな状況でも驚くことも抵抗することもなく落ち着いていた。
佐藤「おやおや。若い警官がこんなところに送り込まれてくるなんて。かわいそうになぁ?ようこそ。死の遊園地へ。」
目が据わってない。
ずっとどこを見てるか分からない、どこか遠くを見つめるような目。
僕たちみたいな、特殊な班に所属しているものにとっては良く見る眼差し。
精神疾患患者か犯罪者しか持っていない、そんなうつろな目だった。
手にはプラスとマイナスそれぞれのドライバー。
他にも、時計のようなものを持っている。
腕の中には爆弾らしきものを抱えている。
宙「その場から2歩下がってください。爆弾はそこに置いてください。それから、さらに2歩以上離れてください。」
拳銃を構え直して、犯人を牽制する。
怜生「悪いがな、俺たち若いけど能力は一流だぜ?なめてもらっちゃ困る。」
宙/怜生「爆弾は絶対に爆発なんかさせない。/させねぇ!」
怜生くんも、いつも以上に力のこもったような言い方をする。
佐藤「ふふっ、残念だがな。爆弾はこれだけじゃない。こんなデカい工場を丸ごと吹き飛ばすんだ。この大きさで足りると思うか?答えはNoだ。この工場のあらゆる場所に仕掛けたよ。もちろんこれはそのうちの一つに過ぎない。」
想定内ではあったけど…
もうすでにそんなに仕掛けてたんだ。
宙「怜生くん!行って!」
怜生「分かった。」
こういう時の為の、科学実験爆弾処理班。
怜生くんは誰よりも解除が早くて優秀な処理隊員。
怜生くんがいれば、何個あっても大丈夫。
今はそう信じるしかない…
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