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真咲Side
はぁ))
段ボールだらけの部屋に帰ってきてため息をつく。
部屋の中で、唯一備え付けで置かれていたソファー。
そこに勢いよくなだれ込むと…
ギシッ))
と、嫌な音がした。
何で段ボールの荷解きをしないかって？
だってしたってしょうがないじゃん？
ここに帰ってくるのも、寝るのも…
全部俺だけなんだから。
光黄くん達にカッコつけて、電車の話ししたけど…
俺だって、電車通勤じゃない。
警視庁から徒歩10分。
結構近くに住んでいる。
この場所は、知り合いに教えてもらった建物だ。
管理人さんもすごくいい人で、警視庁に配属が決まったと聞いてニコニコしながら喜んでくれた。
結構、値段の高い物件だけど、管理人さんのご好意で結構ありがたいお値段で住まわせてもらってる。
ワンフロアがでかくて…
一階から十二階までの全九部屋。
芸能人の一人や二人は住んでそう。
まぁ、会えたらラッキーだろうけど…
真咲「はぁ…」
もう一度大きなため息をつく。
みなさんは俺のことをどう思っているのだろうか？
俺も、みなさんと同じで帰る場所なんてない。
ただ家があるからそこに帰るだけ…
帰っても迎えてくれる人がいなくて辛くなるだけなのに。
それにしても、今日は驚きの連続だった。
でも、自分に関係していない人たちを、関わる前から噂だけで判断しちゃいけないってことは学んだ。
今日全員と一通り話して分かった。
あの人たちは悪い人じゃない。
むしろ、普通よりいい人だ。
でも、そんな人たちに、俺は噓を塗り重ねる。
仲良くやっていけるかなんて、これからの俺の行動次第だ。
でも、もう警察署に戻りたいなんて思わない。
白と黒…
自由な、これから何色にも染まれる色と…
もう、何を混ぜても変われない束縛感のある色…
前者が風男塾。
後者が俺だろう。
白…
それは、正義感の為に自分らしさを捨てた風男塾にぴったりな色だろう。
今は、真っ黒で前の見えていない俺。
いつか、ここに来てよかったと思える日が俺にも来るだろうか？
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