【NARUTO】守られし愛.3

101.気力皆無 ページ13

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「Aちゃん、ここ最近ずっとあんな感じか？」

「もう何日目？」

「３日目だよ。ナルトと喧嘩したんだと」

「珍しいねぇ、喧嘩なんて」



…ヒソヒソ話してるけど、全部聞こえてるんだからね。全く。
なんて、言い返す気力も今の私には無い。エネルギー不足。ナルト不足。
ナルトに嫌いと言われて３日目。自分の家に帰れと言われてから何だかナルトの家に行きづらくて。
男として見てほしいなんて言われた手前、どんな顔してナルトに会ったらいいのかも分からず。
…かと言って会えてないこの３日はそれはもう地獄のようだった。

仕事中に何度お皿を割ったか分かんないし、お客さんの呼びかけにも気づかないし。とにかくそれくらい上の空だったというか…。
チエコさんに、少し休んでなさいと言われて空いてるテーブル突っ伏してるというなんとも情けない状態。


「Aさん、元気出してくださいよ！ほら、団子奢りますから」

「子供の言うことをあんまり真に受けてたらやってらんないっすよ」

「そう言われても…」


最近新たに常連客が増えて、頻繁に来てくれるようになった上忍の幡谷さんと青野さん。イルカ先生や倉賀さんと同じくらいの年齢で、この二人は気さくによく話しかけてくれて私も話しやすかった。


「反抗期ってやつでしょ。あれくらいの歳にもなれば一人になりたい時もありますって」

「そうそう」

「でも…あんなに…あんなに一緒にいたのに…」

「Aさん！？ちょ、泣かないで！」

「うう」

「ちょっとちょっとアンタら、うちの看板娘泣かせてんじゃないよ！」

「ええ！？俺らのせいっすか！？」


私、どうしたらいいんだろ…。もうこのままずっとナルトの所に行っちゃダメなのかな。
ナルトの家で一緒に過ごすことが大半だったから、一度は自分の住んでた家を引き払おうと思った事はあったけど。
こんな事になった今、そうしなくて良かったと思う。


「はぁぁぁ〜…」


ほんっとにどうしたもんか。
はやくナルトと仲直りしたいけど…。と、頭を悩ませていると。


「こんにちは！Aさん、お久しぶりです！」

「……」



正直、今はこの人に会いたくなかった…。
キラッキラのスマイルでお店にやって来たのは倉賀さん。
最近任務だとかで会わなかったけど、ひと段落したのだろうか。どちらにせよ彼のテンションに今は付き合ってられん！
私はスクッ、と立ち上がった。

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