EXOの長男 10

楽しみ 5 ジョンデside ページ34

ミンソギヒョンが折れてくれた

そして、深いため息をついた後、ゆっくり話し始めたんだ




ﾐﾝｿｸ「Aのポジションは？」

ｼﾞｮﾝﾃﾞ『サブボーカル…』

ﾐﾝｿｸ「そうだな
サブボーカルはさ、パートは貰えても、サビでメインは歌わせて貰えない
Aはサビのパートがあるけど、コーラスでだろ？
メインじゃない」

ｼﾞｮﾝﾃﾞ『もしかして、それで自信をなくして…？』

ﾐﾝｿｸ「まぁ、そう早まるな…
Aも入所当時、少なからず、歌には自信があったと思う
日本にいた頃、カラオケの採点で何度も高得点を出してた、って言ってたし」

ｼﾞｮﾝﾃﾞ『アレだけの歌唱力を持ってれば、そう思いますよね』

ﾐﾝｿｸ「でも、それで飯が食っていけるとは思ってなかったんだ
友達に誘われてオーディションを受けなければ、音楽に関係ない大学に進んで、音楽とは無関係な職に就いていただろう、って言ってたし
カラオケの採点で高得点を出してたって言っても、あくまでもカラオケ
プロが採点したワケでもないし、コツさえ掴めれば高得点を出せるらしいし
だから、入所当初は自分の歌声に、そこまで自信をもってなかったんだ」

ｼﾞｮﾝﾃﾞ『そうなんですか？』





オレはデビュー数ヶ月前に合流したから、入所当時の話は知らない

EXO結成から数年だった今、初めて聞かされることばかりだった




ﾐﾝｿｸ「でも、定期的に行われる試験で歌唱力の成績が良くなれば良くなるほど、Aは自分の歌唱力に自信を持つようになったんだ」

ｼﾞｮﾝﾃﾞ『あれだけの歌唱力があれば成績もいいでしょうからね』

ﾐﾝｿｸ「そして、数年の月日が経って候補生に選ばれた」





オレ達が合流した頃は、すでにEXOの基盤となるチームが結成されていたんだ

中には、ここでふるいにかけられて落ちていく人もいる

言わば、最終選考の場でもある




ﾐﾝｿｸ「当時、AはEXOのメインボーカルとして候補生に上がったんだ」

ｼﾞｮﾝﾃﾞ『え？』

ﾐﾝｿｸ「だけど、1人、また1人とティーザーを撮影していく中で、なかなかAの番が回ってこなかった」




イヤな予感がした

やっぱり、聞かなきゃ良かったんじゃないか？って…

楽しみ 6 ジョンデside→←楽しみ 4 ジョンデside

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す