サッカー部の天空の巫女

31話 荒ぶってる ページ38

間も無く後半開始だ。



パンドラがレーゼのそばに寄り、耳打ちする。

パンドラ「奴らは、我々の動きに適応し始めています。また…」

言いにくそうに言葉を濁し、呟いた。

パンドラ「…Aがまだ動いていません。油断はできません」


パンドラの台詞に、少し顔を歪めるレーゼ

レーゼ「…分かっている」

そして眉を寄せた。


レーゼ「人間め、我々に抵抗しても無意味だと、教えてやる…!」



後半開始のホイッスルが鳴る。


円堂「みんな行けー!!ゴールを奪うんだ!」


その言葉に答えるように、吹雪がアイスグランドでボールを奪う。

結構なスピードだ。



その時、


東雲「!!」


吹雪がマフラーに触れる。

…ということは


アツヤ「俺の出番だぁ！うぉぉおお！」


…アツヤだ


アツヤは、そのままノーマルシュートを打つ。

ゴルレオ「ブラックホール!!!!」

アツヤ「(ﾁｯ」

しかし、GKに止められてしまった。



レーゼ「ほう…」

その様子を見ていたレーゼが、ｽｯと目を細めたのを、見逃す僕じゃない。



アツヤはまた上がって行く。だが、


ガニメデ「グラビティション!!!!」

アツヤ「なんだと⁉ｸﾞｧﾊｯ!!」

ガニメデの技に、膝をつく事になる。


アツヤ「ふっ、やるなぁ…

こっちも燃えて来たぜ!!!」

アツヤの瞳は、ギラギラと荒ぶっていた。



リームがドリブルで上がって来る。


じゃあ、僕もちょっとだけ動こうかな


東雲「水流拘束(ウォーターロック)!!!!」

全「!!!」

リームからあっさりボールを奪う。

閉じ込められた水の中で何か言ってたけど、聞こえないよ。



リーム「＿＿＿A…」




染岡「こっちだ！」

僕は染岡にパスを出す…が


アツヤ「ﾍｯ!」

東雲「あ〜あ…(苦笑)」

アツヤに取られてしまった


染岡「な…吹雪!!」

アツヤ「ゴールを奪うんだろ!!俺に任せときゃいいんだよ!!!」


あー…めっちゃ荒ぶってんじゃん


今、あいつはアツヤだからな。

何を考えているのか、誰も予想ができない。



カロン「フォトンフラッシュ!!!!」

カロンの必殺技で、アツヤはボールを取られてしまう。


染岡「決められなかったじゃないか!!何考えてんだよ!」

そんなアツヤに、空かさず染岡が怒鳴る。


一年組が震え上がるような怒鳴り声をもろともせずに、アツヤは余裕の笑みを浮かべた。

アツヤ「いいから見てろ!!本番はこれからだ…(ﾆﾔｯ」



その間に、ボールはパンドラへ。

パンドラには、鬼道と一之瀬がついた。

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