past ed. ( nishijima ) ページ4
「しゅーたー」
「なに」
「あのさ、明日のレッスン後ひま?」
その日の夜、寮に帰った俺は同じ寮生であり、同じグループの末吉を誘った。
ダンスなら、俺よりコイツって思ったから。
「暇だけど」
「ならさ、ダンス教えてくんね?」
え、西島べつに出来てんじゃんって言ってくるのは分かってる。でも、西山さんのことは話さない方がいいかなって思って。実は分からないところあるのと誤魔化した。
「いいよ」
そうして日付は変わり、レッスンも終わったあと。
流れ解散のなか残ったのは、俺と秀太と西山さんの三人。
「あれ、西山さん帰らないの?」
「えっと…」
「西山さんは俺が誘ったの!」
戸惑う西山さんに、ね!と声をかければぎこちないけど返事が返ってきて。ふーんって、秀太は言ってたけど、きっと俺の考えはわかってくれていると思う。
受付にレッスン室で自主練すると伝えて、いよいよ三人で練習スタート。
「まずは、今日のおさらいしようか」
そうして鏡を見ながら踊ること小一時間。
だんだん分かってきた西山さんの特徴。センスはいい線いってると思う。運動神経もどちらかといえばいい方。
それでも動きがぎこちないのは……
身体が堅いからじゃないのかなって思う。
「西山さん、もうちょっと身体やわらかくした方がいいかもな」
ほら。秀太がいうんだから、きっとそう。
休憩を挟んで、柔軟体操からやろうって話に。
「西島くん、末吉くん、ありがとう」
「…べつに」
「そんな事言うなよしゅーた!どういたしまして」
休憩時間、三人で他愛のない話をする。
聞けば西山さんは俺たちのひとつ年下らしく。
噂には聞いていたけど、路上で歌っていたら、スカウトされたとか。それってすげーことだと思うんだよね。
「…こうやって頑張ってるんだから、いつかちゃんと踊れるようになる」
「そうだよ」
「ふふ、そうかな。本当西島くんと末吉くんには助けて貰ってばかりだ。ありがとう」
気づけば刺々しかった秀太も柔らかい表情をしてて。
誘ってよかったと思う。
past ed. ( sueyoshi )→←past ed.
356人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひとみ(プロフ) - おはようございます!このホッコリした感じが大好きです! (2017年9月10日 7時) (レス) id: ec792115bc (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - ありささん» コメントありがとうございます!出来るだけ平等に更新できるよう頑張ります! (2017年8月13日 23時) (レス) id: 3a4d04a186 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - わ!新作2つ書いてくれたんですね!大変だと思いますが更新楽しみにしています! (2017年8月13日 19時) (レス) id: e850567e17 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アオイ | 作成日時:2017年8月13日 10時