【wrwrd】推しへの愛がダダ漏れ中【shp】

＠shp_love (26) ページ26

「今日から1週間、職場体験がある。将来に活かせるように、しっかり学んでおけー」

担任の先生がそう言うと、クラスメートは騒ぎ出す。

それもそうだろう。職場体験なんて、なかなか出来るものでは無い。
それに授業とはまた違うから楽しい。

「A〜。Aはどこ行くの？」

『ん、私？ 私はスポーツ用品を作ったり販売したりしてるとこ〜』

「Aって運動好きだったけ？」

『う〜ん。私はあんまり運動しないけど、運動してる人ってかっこいいじゃん！ だから、そんな人達を支えられる仕事に就きたいなって』

「ほーん。真面目だな〜」

そのあと友達は、「Aらしい」と笑った。

私らしいって言われるのはなんか嬉しかった。

そして、各自職場体験に行く班に別れた。
私以外にも数人、同じ場所に行く人がいた。
だけど思ってたよりは少ない。

私が今日から職場体験をさせてもらう場所は、有名スポーツブランドの会社だ。

なんで私が通っている高校が、こんな有名なスポーツブランドの会社に職場体験できるかが謎だったが、どうやら卒業生が数名、働いてると言う接点があったらしい。

「今日から職場体験する高校生達だな。明るく元気に頑張ってくれ」

薄い髪をした中年男性が、私たちの前で軽く挨拶をした。
そして、社内の奥の方に目をやり、手を振る。

「おーい、水島(みずしま)、高校生の面倒を頼む」

「了解でーす！！」

凄く大きな声が社内に響く。
そして顔面偏差値がかなり高い男性が、私達の目の前に登場する。

「はじめまして、水島 哉太(みずしま かなた)です。今日から1週間、職場体験を担当させていただきます。俺の他に、あと3人担当する人がいるんで、あっちの会議室に向かってください！」

水島さんは、笑顔で私たちに対応する。
フレンドリーで社交的なイメージを持った。
そしてもう1つ。

ーーコネシマさんに似てる。

声の大きさに喋り方、顔面偏差値の高さに、この性格。
コネシマさんにそっくりなんだが……

私が水島さんの顔をじっと見つめていると、ふと水島さんと目が合った。

「お前は会議室行かんの？ どないしたん？」

水島さんは、私の目の前に立ち首を傾げる。
「質問でもあるんか？」と。

私以外のメンバーは、すでに会議室に行っていた。
だから私は尋ねた。

『……コネシマさん？』

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