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「私、優しいので。」
その一言で私はこの肩にある手が誰のものであるか、ここが何処であるのか理解できた。
おかげで先程の恐怖はホームラン!
勢いよく吹き飛び、代わりにワクワクと期待が湧き上がってきた。
『...(ふおおおおおおおおおお!!!!!)』
振り返って相手を確めれば、あらまぁ素敵!
黒いシルクハットに独特の仮面、羽の羽織にステッキ。
まさにあの今流行りのソシャゲ、【ツイステッドワンダーランド】に登場するナイトレイブンカレッジの学園長、ディア・クロウリーではありませんか!
クロウリー「何をボサっとしてるのです!
間に合うと言ってもあと数分、急いで入学式に向かわねばなりませんよ!」
これがあの学園長.........威厳が全く感じられないのは画面越しでも感じられたが、まさかここまでとはね。
そういう所も含めてこの学園長の魅力のひとつであるから言うまでもないのだろう。
さぁさぁ、と背中を押してくる学園長に何か話しかけたいと思っていたのだが、いざとなると話しかける勇気が出ない。
こういう時に発動してほしくなかった軽度の人見知り。
本当であれば学園長の口から自己紹介を聞きたいし、仮面を付けているわけと下の顔を見せてほしいし、何歳ですか?って聞きたい。とてつもなく聞きたい。
口には出せない言葉が心の中でうずうずしているせいか、先程から私の手が謎の動きをし始めたが気にしないでほしい。
学園長に押され長い廊下を歩いたところで目の前に大きな扉が姿を現してきた。
私は悟った。
このままでは魔力のない私は監督生と同じ扱いを受けるはず、そして性別が女である私は高校に入学できるかも怪しい。
だがしかし、こう言った場合のお話はイレギュラーの存在さえ巻き込むことが多い。
どんなにモブだろうが、関わりを持たないように努力しようがフラグは立ちます。
少し自惚れてるかもしれないけど折角のチャンスを逃すのは惜しい。
後々のことは今後考えるとして、今は流れに身を委ねるとしよう。
クロウリー「さあ、貴方で最後の新入生です」
大きな扉が趣のある音を立てて開いていく。
そう言えばの話、私はどんな立ち位置なんだろう?
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白凪(プロフ) - さやたんさん» イラストの方から飛んできてくださりありがとうございます!!結構な自己投影(美化)作品となっているため、面白みが感じられないかと思いましたがそう言ってもらえてとても嬉しいです!!亀更新ですが頑張ります!!(ちなみに推しはレオナなのです.....!) (2020年8月7日 7時) (レス) id: 03f781a71d (このIDを非表示/違反報告)
さやたん - 白凪様の絵を見てたら。こちらの小説があると知って飛んでまいりました。凄い面白いです!!!更新頑張ってくださいー推しって誰ですか? (2020年8月6日 23時) (レス) id: 3595494de5 (このIDを非表示/違反報告)
白凪(プロフ) - 「 」さん» ゆっくりだけど書いていきます!! (2020年8月4日 22時) (レス) id: 03f781a71d (このIDを非表示/違反報告)
「 」(プロフ) - つ、続きが……気になりすぎる…… (2020年8月4日 22時) (レス) id: e81c17c75a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白凪 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hsn145sfam1/
作成日時:2020年8月4日 21時