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名探偵の弟は猫探しらしい ページ28

『で、ペルシャ猫なんだけど……みっちゃん?聞いてる?』

「へ!?聞いてますよ」

歩きながら書類を見ていたAさんが私の顔を覗き込む

『ちょっと此処で待っててくれる?細い路地だから一人で行ってくる』

そう言ってAさんが走って路地裏に行く

待っててと言われたけど……取り敢えずあまり人目につかない所だから警戒だけはしておこう

自分がエージェントだとバレないように!

「ねえ、お姉さん一人?」

バレたらいけない……そうだ、さりげなく携帯をいじってたら……あ、でも指紋が……

「おーい?」

なら本でも読もうかな?あ、でも今持ってるの“凄腕エージェントになるには”とかの本しか持ってない

「聞いてますか?」

「へ、な、なんでしょう!?」

気がついたら周りに五人ほど年に近そうな男性が私を囲んでた

一見特に害はなさそう

「一緒にお茶しませんか」

「すみません、今友人を待ってるので」

「こんな路地裏で?」

「ええ」

……ん?これってナンパ?

「じゃあそのお友達が来るまでは?」

「えーっと…」

答えをはぐらかしてると、一人の男性が私の肩に触れる

反射的に投げようとした瞬間

『みっちゃんに何してんの』

絶対零度の怒りの篭った声が聞こえて路地裏から少し傷がありながらも猫を抱えるAさん

「何友達って彼氏?」

「なっ、ちが」

『そうだけど何?邪魔』

そう言って猫を抱えながら私の腕を取るAさん

その肩を男性が触れた瞬間

『俺に触れんな虫けらが』

「な」

『ねぇみっちゃん、悪いけど異能使うよ?』

「ダメですよ!一般市民にそんな」

『“お前らは此処にいない。誰にも会ってない”』

私の言葉を遮ってAさんが異能を使って男性達が消えた

「あれほど使ってはいけないと___」

『此処、GPSつけられてる』

「え」

Aさんが私の肩から小さい機械を取った

『……泥棒だね。危ないから気をつけないとダメだよ〜』

何時もの調子で笑うAさん

「なんで泥棒って判るんですか!」

『ナンパなら、こんな路地裏じゃなくてもいいじゃん。そこらへんに綺麗な女性はいるし』

なんか言い方が癪なんですけど?

『人通りの少ない場所でGPSをつけて家を知ってから強盗をする。先ずみっちゃんは結構か弱い女子には見えるから絶好の獲物だね』

「な、これでも_____」

『知ってる、僕が少し遅かったら全員地面に叩きつけられてただろうね』

そう言いながらAさんは猫を撫で、GPSを足で踏んだ

名探偵の弟は頭が良いらしい→←名探偵の弟は心を開かないらしい



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リュカ(プロフ) - 麗花さん» 御丁寧にありがとうございます!直ぐに修正しますね (2019年10月22日 13時) (レス) id: 38f9297035 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - 名探偵が名探知になってます。目次をよくご覧下さい (2019年10月22日 12時) (レス) id: 91777e8ddd (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - にわなずなさん» ありがとうございます!訂正しておきます! (2019年8月31日 13時) (レス) id: adae6a7d46 (このIDを非表示/違反報告)
にわなずな(プロフ) - 9ページ行ってくるが言ってくるになってますよ (2019年8月31日 13時) (レス) id: d640b39bc8 (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - 蒼月さん» ありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです! (2019年8月29日 9時) (レス) id: adae6a7d46 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リュカ | 作成日時:2019年7月17日 20時

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