検索窓
今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:72,616 hit

名探偵の弟は悩んでるらしい ページ23

Asaid

綾辻先生の事務所につき中に入る

「帰ってきたか」

『うん、これが青い炎』

そう言って渡すと綾辻先生はじっと観察してから

「本物だ。これを明日特務課に渡そう」

『うん、俺、少し部屋に籠る』

そう言って扉を閉める

俺専用の部屋はあるが基本一人が嫌いなので綾辻先生と一緒の部屋でよく寝てる

でも、昔の癖で嫌な事があったら暗い部屋で一人になりたい

“僕にずっと嘘をついていた弟だ”

仕方がないだろ

俺だって吐きたくて吐いてるんじゃない

俺は父上と母上に全く似てなかった

でも愛されてた

でも人は噂する

“もらい子”“違う家の子”

何度この髪と目の事を言われたか

その点兄さんは普通

いい意味でも普通

異能も持ってない

でも頭は良く俺と違う悩みがあった

悩みがあるのが人間だけど普通と違うだけで何故こんなに違うのか

髪をくしゃっと握りしめる

父上と母上はこの髪と目が好きだと言ってた

だから染める事が出来なかった

兄さんの元を去ったのは父上と母上が死んだ日

俺はその日に罪を犯した

誰も知らない

兄さんの中で俺の存在を削除しようとした

でも出来なかった

だから記憶の一部が残った

「入るぞ」

『先生……今は俺一人に』

「そう言われると嫌だな」

そう言いながら先生は珈琲を俺に渡す

「で?どうだった」

『……楽しかった』

「そうか、お前は後悔を後でしてうじうじする奴だから気になってな」

『……異能ってなくならないのかな』

「……知ってるだろ?自分ができると」

そう言われて頷く

「でも出来ないんだろ。怖いんじゃない、兄との楽しい思い出もあるからだ」

そう言われて頷く

『未練がましい男ですからね』

「女にモテんぞ」

『これがモテるんですよね〜』

とふざけながら笑う

「その顔でいい」

『……ありがとうございます」

そう言って目を閉じて笑った

名探偵の弟は寝てたらしい→←名探偵の弟は怒ったらしい



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (72 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
177人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

リュカ(プロフ) - 麗花さん» 御丁寧にありがとうございます!直ぐに修正しますね (2019年10月22日 13時) (レス) id: 38f9297035 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - 名探偵が名探知になってます。目次をよくご覧下さい (2019年10月22日 12時) (レス) id: 91777e8ddd (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - にわなずなさん» ありがとうございます!訂正しておきます! (2019年8月31日 13時) (レス) id: adae6a7d46 (このIDを非表示/違反報告)
にわなずな(プロフ) - 9ページ行ってくるが言ってくるになってますよ (2019年8月31日 13時) (レス) id: d640b39bc8 (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - 蒼月さん» ありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです! (2019年8月29日 9時) (レス) id: adae6a7d46 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:リュカ | 作成日時:2019年7月17日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。