恋柱の継子は一途な恋をする ４ 【我妻善逸】

ご懐妊 ページ27

善逸くんが長期任務へと向かい、あれから一週間。

この広い屋敷に、一人は寂しくて・・・。

早く帰って来ないかな？

善逸くんはもちろん、他の隊士たちの無事を祈るばかりだ。

私も任務に、向かえたら良かったのに・・・。

お館様の配慮なのか、善逸くんと祝言を挙げた頃から、私の任務は減ったように思える。

それが良いのか悪いのか、良く分からない。

それに・・・



A：「最近、体調が優れないわ・・・。しのぶさんに、診てもらおう」



四日前くらいから、体が重いように感じる。

熱はないみたいだけど・・・。

何か悪い病気だったら、どうしよう・・・！

悪い考えばかりが、頭をよぎる。

蝶屋敷に着いて、しのぶさんに相談。

軽く診察をしてもらえば・・・



しのぶ：「Aちゃん、おめでとうございます！ ご懐妊ですよ」

A：「ご懐妊・・・？ ・・・、えぇっ？！ そっ、それって・・・！」

しのぶ：「はい、妊娠してます」

A：「私のお腹の中に、子供が・・・」



善逸くんとの子供が、居るんだ・・・。

そっ、そうよね！

することは、してるんだもん！

子供ができても、何も可笑しくないわよねっ？！

体調が優れなかったのは、妊娠してたから・・・。

でもまだ全然、実感が湧かないわ・・・。



しのぶ：「善逸くんは今、長期任務でしたね。帰って来たら、伝えてあげてください」

A：「はっ、はい！ でも、伝えるのって、何だか緊張しますね・・・！」

しのぶ：「大丈夫ですよ、善逸くんですから。喜ぶのを通り過ぎて、騒ぎ立てるかと」

A：「ですね・・・。私も、そんな気がします！ ふふっ」

しのぶ：「また、いらして下さい。私も妊婦さんについて、勉強しなくては」

A：「しのぶさん、ありがとうございます」



しのぶさん、とても心強いわ！

何かあれば、すぐに蝶屋敷に向かおう。

早く、善逸くんに伝えたい。

それから、お父さんとお母さん。

蜜璃さんを始め、柱の皆さんやお館様にも。

私はお腹に手を添えて、これからの生活に笑みがこぼれた・・・。

命　１→←自宅で鍛錬

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