恋柱の継子は一途な恋をする ４ 【我妻善逸】

頑張れ　２ ページ20

伊之助：「さっさと、告白すれば良いじゃねーか」



不意に伊之助くんが、そう言った。



カナヲ：「むっ、無理・・・。フラれるのが、怖いの。」



分かる・・・！

とっても分かるわ、その気持ち！

私も善逸くんに告白しようと勇気を出せば、伝える寸前で止められてしまった・・・。

フラれる覚悟をした。

でも実際は、善逸くんが『男として、俺から言わせてほしい』と言ってくれた時は、嬉しくて嬉しくて、幸せな気持ちになったのを覚えている。

二年前よね、懐かしいわ・・・。

それに今は、夫婦よ！

善逸くんと、夫婦になれるだなんて〜



A：「んふふっ、えへへへっ・・・」

善逸：「Aちゃん、どうしたの？」

A：「なっ、何でもないよっ？！」

玄弥：「似た者夫婦・・・」



私のことより、今はカナヲちゃんよねっ？！

カナヲちゃんの、相談を聞いてる最中じゃない！

思い出に浸ってる場合じゃないわ・・・！



伊之助：「告白しねーと、前に進まねぇぞ」

善逸：「伊之助、お前・・・。良いこと言うじゃんっ？！ カナヲちゃん、炭治郎に告白しよう！」



カナヲちゃんの目が決心したような、そんな目の色に変わった。



カナヲ：「私・・・、前に進む」

A：「カナヲちゃん・・・！ 頑張って、応援してるからね！」

カナヲ：「A、ありがとう」

玄弥：「炭治郎、呼んで来ようか？」

カナヲ：「ううん、いいの。自分で炭治郎を呼ぶから」

玄弥：「おぉ、そうか」



カナヲちゃんは気持ちが変わらないうちに、今すぐ伝えに行くと言った。

廊下の曲がり角から顔だけ出す形で、私たち四人は、カナヲちゃんと炭治郎くんを見守る。



A：「私まで緊張しちゃう！ 告白現場に立ち会えるだなんて・・・！」

玄弥：「そっ、そうだな。俺も緊張してきた」

伊之助：「早く告白しやがれ！」

善逸：「急かすなよ、馬鹿！ ゆっくり見守ろうぜ」

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