〇 ページ14
･
『･･･オッパ？』
JH「やーなんで起きてるんだよ。寝ないとダメだろ？」
ノックの音に続いて病室に入ってきたのはオッパだった。
メンバーか事務所の人だと思っていたから驚いた。
『なんでここに？』
JH「大事な妹が体調崩したって聞いたらそりゃあ飛んでくるでしょ。」
『仕事は？』
JH「こんな時まで人の心配しなくていいから。今日のは全部終わったよ。」
椅子に座って私の方に手を伸ばしたと思えば、目の下のクマを親指で撫でた。
JH「寝れてない？」
『うーん、寝付けなかったり、途中で目が覚めたり･･･。』
JH「そっか。」
『･･･心配かけてごめんなさい。』
そう伝えれば、オッパは困ったように眉を下げた。
少し息が上がっているように見えるから、急いで来てくれたのだろう。
JH「デビューしてから、どう？だいぶ慣れてきた？」
『慣れたのかなあ･･･。順調ではあると思う。メンバーとは仲良くやってるし、1位も獲れたし。』
JH「そっか。眠れてないのは、何か心当たりあるの？」
『うーん･･･なんか嫌なことばっかり考えちゃって、
寝ようとする時もずっと緊張してるっていうか。』
オッパは昔みたいに私の頭を撫でながら話を聞いてくれた。
『ステージに立ってる時もそうじゃない時もずっと余裕がなくて、
毎日心がいっぱいいっぱいだったというか。』
久しぶりに感じた兄の温もりはとても安心できて、
ずっと張り詰めていた心が解けていくようだった。
『私にとってはEtoileeが私の全てだから、事務所に対する言葉も他のメンバーに対してでも
全部私に向けられてるように思っちゃって、ふとした時にそれが頭に浮かんでそのことばっかり
ぐるぐる考えちゃう。』
それでも、心が解れても涙は出なかった。
乾いた笑いが出るだけだった。
JH「そっか。大変だったね。しんどかったでしょ。」
『でも、辛いのは私だけじゃないから。オッパ達だってずっとこの世界で頑張ってるし、
私よりも幼い年齢で異国の地で頑張ってる妹たちの方が私よりもずっと辛いはずだから。』
兄の前で、人前で泣かなくなったのはいつからだろう。
笑って誤魔化すようになったのはいつからだろう。
泣かなくなったのか、泣けなくなったのか。
･
明けましておめでとうございます🐰
更新滞ってしまい申し訳ありません💦
毎日更新は難しいですが、週一回は更新できるように頑張ります。
今年もよろしくお願いします。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1351人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yn(プロフ) - こんぺいとうさん» 返信遅くなりました💦コメントありがとうございます！ゆっくりの更新にはなってしまいますが、これからも楽しんでいただけるように頑張ります^^ (2022年12月11日 10時) (
レス) id: 086f92799f (このIDを非表示/違反報告)
こんぺいとう(プロフ) - お話がとても好みです；；これからも応援してます！ (2022年12月3日 21時) (レス) id: 139e2e06ca (このIDを非表示/違反報告)
yn(プロフ) - ボボ丸さん» 大変失礼いたしました💦修正しました。ご連絡ありがとうございます。 (2022年11月16日 13時) (レス) id: 086f92799f (このIDを非表示/違反報告)
ボボ丸 - オリフラたってますよ(・o・)/ (2022年11月15日 22時) (レス) id: 8e4bcc8082 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yn | 作成日時：2022年11月15日 19時
