#008 ページ8
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...おりやま、なお...？
目まぐるしく頭の中で懐かしい記憶が蘇る。
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『__________......すごい、Aカッコいい！』
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......なお......尚大...?!?!
『?!?!』
「...Aさん？どうしたの？」
『な、な、なんでもないです』
びっくりしてふらつきそうになった私に、海琉くんは心配そうに声を掛けてくれた。何事もないように振舞って、自己紹介は続くけど、さっきから織山先輩の視線が痛い。
目を合わせないようにして先生からダンスパーティーまでのレッスンについてや当日の流れについて説明を終えると、足早に教室を出た。私以外、ずっとこの学園に長くいる本物のお嬢様たちだったから居づらかったのもあるけど、違う。
「......おい、待てよA！お前、なんでこんなとこにいんだよ?!つーか昔の面影どこに」
『......あー！もう...離して！てか声大きい！...尚大こそなんでここにいるんの?!』
「はぁ?!俺だって好きでいるわけじゃねーし！」
『てかなんでわかんの?!何年も会ってなかったじゃん！』
もうほとんどの生徒が帰っている時間帯とはいえ、どこに誰が聞いているか分からないため、あまり大声も出せない。小声で応戦する私に対して、織山先輩......こと、尚大は大きな声で詰めてくる。
1つ年上の織山尚大......2年の学年の『顔』に選ばれるほど美しい顔立ちをした彼は、小学生の頃一緒に遊んでいたご近所さんだ。
まさか、こんなところで会うなんて...！
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作者名：時雨
| 作成日時：2022年11月19日 10時
