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「......あ、いた!青木先輩どこ行ってたんですか?」
「んふふ、ちょっとね...お!尚大青のスーツかっこいいじゃん!かわー!海琉はシルバーなんだ、かっこいい!」
「ありがとうございます......あの、Aさん見てませんか?」
「いるよ!ほら!」
青木先輩がそう言って振り返ると、ほかのみんなも一斉に振り返って私を見た。うう、どきどきする...と思いながら近づいていくと、なぜかみんな黙っていた。どうしよう...せっかく青木先輩がやってくれたのに、似合わなかったかな...と不安になっていたら、海琉くんが目の前までやってきた。
『か、海琉く』
「......とっても、素敵です」
『えっ?!』
「Aさん、正しく『華』そのものですよ...みんな、美しすぎて、言葉にならないんですよ」
そう言われて恥ずかしくていたら、嬉しそうな青木先輩がやってきた。
「でしょ?!めちゃくちゃ綺麗じゃない?!やっぱり素材が良いと映えるんだよねぇ!しかも、海琉が好きなグリーンのドレスとか可愛くない?」
『あ、青木先輩っ...!』
「はい、よく似合っています」
「ほらね!Aちゃん、良かったね」
耳元でそう青木先輩が囁いてくれて、めちゃくちゃ嬉しかった。全部、青木先輩のおかげです...!心の中でお礼を言うと伝わったのかウインクする姿さえ様になる。こんな頼れる先輩に、いつか私も慣れる日がくるのだろうか?
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作者名:時雨 | 作成日時:2022年11月19日 10時