ロマンスが降り注ぐ。《 Koki.Kuroda 》 (ページ36)

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噂というものはあっという間に広まるもので、黒田くんとお付き合いを始めたことはすぐに知れ渡った。もちろん、黒田くんがそれだけ人気があるということなんだけど。

学校に着いて同級生たちがひそひそと話をする姿があちこちで見られる。...と、そんな中、よく通る声で私の名前を呼ぶ。

「Aちゃん！おっはよ！」

『黒田くん...！おはよう』

「おはよう、Aさん」

「おはよー！」

ニコニコした黒田くんの後ろにいた、檜山くんと渉くんにも挨拶を返すと、檜山くんはにやにやする。

「良かったねぇ、黒ちゃん。やっと告白出来て」

「ばっ...！お前ら、余計なこと言うなよ?!」

「Aさん、黒田になにかされたらすぐ俺らに報告ね？守ってあげるから」

「だー！ご心配なく！」

渉くんが目線を合わせようとして私の顔を覗き込むような形になる。すると、急に後ろに引っ張られたかと思うと、黒田くんが後ろから私を抱き締めて肩に顔を乗せた。いわゆるバックハグ、なんだけど......近い...！顔が近い......！！！

「超大事にするし、これからは俺が守んだから」

『......っ///』

「おーおー...朝からお熱いねぇ」

「黒ちゃん見せつけんなよ」

耳元のすぐ近くで、黒田くんの声がダイレクトに届く。そんな距離に居てくれることにもう心臓が飛び出しそうなくらいどきどきしてる。

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