ヒミツ。《 nb × sk 》

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あべちゃんとの電話を切ってまた眼鏡を掛け直したところに、またも着信音が鳴った。あべちゃんとの通話を切ったばかりだからなにか思い出したのかな、くらいで出たら、全然違う声にちょっと驚いてしまった。



nb『よお、佐久間』

sk「しょうた珍しいじゃん！どったのー？」

nb『あー......その、』

sk「んにゃ？」



なんだかいつもと違って歯切れの悪いしょうたに疑問を抱きつつ、次の言葉を待っているととんでもない言葉が降ってきた。



nb『......今、お前ん家の前にいんだわ』

sk「......へっ?!今?!」

nb『おう。だから、泊めて欲しいんだけど』

sk「ちょちょ...?!そんな、いきなり、ええ？」

nb『とにかく開けて。つーか、嫌ならこのままドアの前で寝るけど』

sk「はぁ?!あ、開けるけど...」




軽くパニックになりつつ、慌てて鍵を開けようとして気がつく。電源のついたままのパソコン......絶賛描き途中のしょうと涼のイラスト......

凄まじい速さで保存して電源を落とし、関連書類やメモ類を棚にしまいこんでから何事もなかったように鍵を開けた。




sk「お、お待たせ...」

nb『悪ぃな。お邪魔します』

sk「いいけど...てか、なんで急に？」

nb『あー。しばらく世話になるから』

sk「......はぁぁぁあっ？！？！」





しれっととんでもないこと言ってるけど、それすごく困るんだけど！！！

だけどしょうたは俺の気も知らないで「意外と綺麗だな」と言いながらリビングへとズカズカ歩いていく。




この出来事が、思えばすべてのはじまりだった。




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