Episode : 048 ページ48
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俺の声に、その場にいた同級生たちが一斉にこっちを向いた。佐久間も顔を上げて、じっと俺を見ている。......やっべ。この先なんも考えてなかった。
俺は、必死に頭をフル回転させる。周りのヤツらにも怪しまれず、佐久間がここから離れられる状況......だけど、どうにも頭が回らない。そこに、俺の両肩を後ろからポンッと勢いよく叩かれ振り返ると、横に康二がいた。
kj「んもぅ、照にぃそないおっかない顔しとったらみんなびっくりするやん〜!まぁ照にぃはこれが通常運転やからみんなも堪忍してなぁ。
でもおおきにな♡俺が言えへんからって言うてくれて!あ、佐久間くん!さっき阿部くんが探しとったで!」
iw「あ、ほんと?!...ありがと、」
kj「じゃあほら、今度は俺になんでも聞いてええで!」
「お前には興味ねーよ笑」
kj「もうっ、なんでなんっ」
わざとらしく康二が頬を膨らませて怒った顔をすると、途端に周りは笑いが溢れ出す。それに、俺が周りに変に思われないようにしてくれて、康二のこういうとこすげぇなって思う。その間に、佐久間も抜け出すことが出来たし、康二の肩をぽんっと叩く。
iw「さんきゅ。助かった」
kj「ええねん、ええねん!にしても照にぃかっこよかったわ〜」
iw「あんがと、俺トイレ行ってくるわ」
そう言って教室を出て、1人で廊下を歩いて行くと前から目黒が歩いてきたのが見えた。
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作者名:翠恋 | 作成日時:2021年10月24日 0時