Episode : 042 ページ42
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そして、いよいよテストの結果が返却された。テストの平均点は5科目の合計。やっぱり勉強会のおかげで、俺の成績はいつもよりも上がっていた。全ての教科の返却が終わり、帰りのHRで全ての点数、平均点、学年順位が書かれた用紙が渡される。それを持って教室を出れば、廊下には既に舘さんたちがいた。
fk「よお!照、どうだった?!」
iw「今までで1番よかったよ」
dt「照、さすがだね」
nb「俺だって、見ろ!!」
そう言ってしょうたの手にある紙には、いつも赤点ギリギリの点数なのにほぼ学年の平均点に並ぶような数字ばかりが並んでいた。素直に褒めれば、大興奮のしょうたは無邪気な子どもみたく喜ぶ。すると、違うところからも無邪気な声が聞こえてきた。
ru「えー!めめより佐久間くんのが上じゃん!!すごいよ!!」
mm「やっば......俺、佐久間くんよりは上の自信あったのに」
ab「すごいね、佐久間は。頑張ったね」
sk「いえーい!!!最高ピーマン!!」
背の高い奴らに囲まれて、その中心で満面の笑みを浮かべて喜ぶ佐久間がいた。そんなに点数上がったんだ、よかった、と思っているとすっげー堂々とした顔でしょうたが歩いていく。
nb「へー?随分盛り上がってんな?」
ru「まぁね?こっちは、みんな成績かなり上がってるし、なにより学年1位のあべちゃんいるし」
fk「今回は平均点だろ?早速、白黒つけようぜ」
......勝ちとか負けとか、なんか嫌だなぁ...
大勢の生徒たちが注目する中、いざ勝敗...ってなった瞬間、急に舘さんが阿部の前に歩いていき、スっと手を差し伸べた。
訳の分からない行動に、その場にいる全員がはてなマークを浮かべていた。
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作者名:翠恋 | 作成日時:2021年10月24日 0時