Episode : 028 ページ28
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iw「......別に、成績とか関係ないだろ。そんなに熱くなんなよ」
とりあえずこの場を納めようと、俺にしては珍しく仲裁に入ろうとした。だけど、余計なひと言だったらしい。「関係なくないよ」と阿部が言った。
ab「成績は良いに越したことはないよ。生徒会長は生徒だけじゃない、先生も保護者も、学園全ての信頼を預けられるんだから、そんな甘いこと言ってもらったら困る」
dt「照はそういう事で言ったんじゃない」
iw「舘さん...」
ru「それなら、次の期末テストで勝負しようよ」
fk「は?勝負?」
ru「そう。ちょうど4人ずつだし...平均点の高い方が勝ちって事で」
fk「それ、負けたらなんかあんの?」
ru「負けても別になにもないよ。ただ、周りはどう思うかなー?このツートップに勝負事で負けがつくっていうのは、生徒会長選に影響受けちゃうんじゃないかなぁ?」
......コイツ、めちゃくちゃ頭回るヤツじゃねぇかよ...。
わざとギャラリーが多いこの場所でこの勝負を持ち掛けることにより、涼太は断れないし、それに話題性を呼ぼうとしてる。学力的に見て、ラウールも成績が良かったはず。やべぇな...そう思っていると、ふん、としょうたが鼻を鳴らす。
nb「そっちにはでっかいお荷物がいるだろ、負けるわけねーだろ!」
mm「はぁ?人のこと言えないですよね?」
nb「なっ...?!とにかく!!!負けねーかんな!」
dt「ちょっとしょうた?はぁ......」
イライラしながら歩き出すしょうたを追いかけながら、一言も発しなかった佐久間の顔をすれ違いざまにちらりと見れば、彼は青ざめた顔をしていて、何やってんだよ俺って、自分のことを殴りたくなった。
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作者名:翠恋 | 作成日時:2021年10月24日 0時