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日付が変わる30分程前、淳太からの電話で俺はあの店に向かった








黄「悪いな、流星。頼めるん流星しかおらん思って」








「ええよ全然」









カウンターに突っ伏してひくひく言うのは、泥酔のAさん








酔ってどうにもならんAさんのお迎えを頼まれたというわけ









「Aさん、帰るで、起きて」









とんとん、と肩を叩くとゆっくり顔を上げて潤んだ瞳で俺をぼーっと見つめる








『………藤井のばか!』








そう言うとまたカウンターに突っ伏してもうた









「なんでこんな飲んだん?」








黄「忘れたいことがあったらしい」









忘れたいこと?なに?俺やない男のこと?








勝手なただの俺の妄想やのに、妬けた







黄「…この子、流星のこと気にしてんで。」







「俺?」








黄「今日やって、俺に流星のこと聞くためにここに来てん。」








知りたいことあるなら、俺に直接聞いてくれたらええのに








でもそんな所が可愛くて、嬉しくて、思わず頬が緩んだ








『……藤井…きらい』








もう夢の中なのか、寝息を立てながらむにゃむにゃ寝言で俺を傷つけるAさん








「そんな悲しいこと言うたらあかんで〜、俺泣いてまう」








ポンポンとその頭を撫でてみると、








『………すき』








って。ズルすぎるやろ。計算なん?本当は意識あるんちゃう?天然でこんなんズルすぎや








「なあ、かわええやろ、俺おかしなってまう、」








なんて淳太に熱弁するけど








黄「もう店閉めるから、はよ出てけよ」








と、一応客なのに追い出されてもうた








ここから家まで帰るには結構な時間がかかる。








仕方なく、俺は背中にAさんをおぶって1番近いホテルに入った

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有香(プロフ) - 続編楽しみにしてます! (2018年8月5日 23時) (レス) id: 44f2d4f6ef (このIDを非表示/違反報告)
舞香(プロフ) - シルフじゃなくて、シラフですよ! (2018年7月3日 23時) (レス) id: 1bd8f95c6b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユウガオ | 作成日時:2018年6月23日 20時

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