ハグ厨、ハグ中。

◇ハッピーハロウィン ページ10

朝起き、いつも通りアラームを止める。

さとみから貰ったやつ。
なんか、私の私物全部自分のもので埋めたいらしい。

実はちょっと嬉しい。




さとみ「A！トリックオアトリート！」



下に行くと、さとみがふたつ大きな箱を持って待っていた。


今日はハロウィンか。





『…じゃあ、こっち』





大きな箱を開けると、はち切れるほどの飴玉が詰まっていた。








さとみ「当たりだ！おめでとう！！」







嬉しそうに私を見つめた。

なんだかこっちも嬉しくなる。







さとみ「じゃ、こっちも受け取って」

『え、結局トリックされんの』





仕方ない、嫌だけど用意してくれたなら…

そう思い、もうひとつの箱を受け取った。


持ってみた感じ、さっきのより全然軽い。






『…びっくりするやつ？』

さとみ「あー、まあびっくりすると思う」




やだやだやだやだやだ

怖いよこれ




さとみがわくわくした目でこちらを見る。

今更断れないし…



…頑張れ、開けるぞ。







覚悟して開けてはみたものの、入っていたのはスマホ。

さとみが使ってるやつ。


なに？これ







《カシャッ》







『え？』

さとみ「やったー！Aの覗き込む顔ゲットー！これで9999枚目だね！記念すべき10000枚目の写真はAの仮装だよ！ほらはやく！着替えて！これ用意したから！捨てられた子犬ね！それで俺に『好きになっちゃった…責任取ってよね…！！』って言って！」

『さとみなんてもう他人だ馬鹿！』





さっとさとみに背を向けた。

突然ハロウィンって言われてなぜか気持ち悪い私の写真集みたいなの見せてくるし。
そしたら変なお願いされて…今日も通常運転だ。













さとみ「仕方ない…10000枚目の写真はAの生着替え姿でいっかぁ…」












この後普通に気づかれて、10000枚目の写真は撮れませんでした。

でもAちゃんがさとみくんとのツーショットを撮ってあげたので、さとみくんは大満足でした。


＊

ハロウィン終わったとか聞いてない

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