＊６６６＊ ページ21
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「……私なら、・・大丈夫、です」
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そう言ってみたけど
彼は、その答えに納得がいっていないようで…
訝し気に私の口元をじ…っと見つめるから、
きっと…、この傷が気になっているんだろうと思った。
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「……これなら、…自業自得、です」
斎「……どうして？」
「…先に手を出したのは、…・・私、だから、」
斎「…・・先に？…あなたが？」
「……智たちのことを、心無い言い方されて…。
…アイドルなんて所詮、見せかけだけの偶像だって…」
斎「……」
「…それで腹が立って、……気づいたら、吉田さんを引っ叩いてました」
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私が、そう言うと
今度は斎藤さんがぽかん…とした顔になり、
やがて、くしゃ…っとその表情を崩すと
そうですか……と、どこか嬉しそうに笑った。
アイドルであり続ける喜びも、苦悩も
智たちを育て、ずっとそばにいた彼がいちばん知っているだろうから、
そんな悔しい言い方をされてしまうのは、
…きっと、斎藤さんだって本意ではないはず。
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だけど、でも、と前置きすると
真剣な表情に戻って私を見つめた斎藤さんは、
その行動を戒めるように、
その目は少し怒っているようで
私に言い聞かせるように、…言葉を説いた。
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斎「…いくら大野のためとは言え、
男にホテルに連れ込まれたりしたら…どうなるか分かりますよね？」
「…、」
斎「もちろん彼に脅されたんでしょうけど……。
そんなことをしたら、…大野が、どんなに悲しむか」
「……」
斎「……大野を想うが故の行動だったのかも知れませんが、
こればかりは、…賢明な判断だったとは言えません」
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いま…、冷静になって考えてみれば
自分のしようとしていたことが、本当に恐ろしくて
斎藤さんの言葉は、どこまでも正論で
一片の言い訳の余地もなく、
鋭い刃となって、…私の胸を抉った。
あの時、斎藤さんが助けに来てくれなかったら
あのまま流されるように、吉田さんに抱かれていたら
身体中を這いずり回る、手のひらや唇の感触
耳元で囁かれる、私を嘲笑う声
智のそれとは違う、何もかもが
自分が犯そうとしていた、その過ちを忘れさせまいと
思い出したくもないのに、…その感覚は、確かにそこに刻まれていた。
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まよ(プロフ) - ハルキさんご無沙汰です！久しぶりに開いて読みました！智くんとの再会後、いちゃこらみたい笑リアル智くんも元気かなぁ。ＧＷゆっくりしつつ楽しんでくださいね！ (5月3日 22時) (
レス) @page47 id: 2bb9158d15 (このIDを非表示/違反報告)
まみ(プロフ) - ハルキさん更新ありがとうございます。智君に会えて嬉しいです。久しぶりにドキドキしてきゅんきゅんしてます。ハルキさんありがとう(^^)v (2022年9月29日 13時) (レス) @page47 id: 70f41ecff1 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 楽しみにお待ちしておりました(>_<)胸がぎゅーっと苦しくて…会えてよかったぁ！！！激重のイチャコラ楽しみにお待ちしてます！！ (2022年9月29日 6時) (レス) @page47 id: 6ed58a0011 (このIDを非表示/違反報告)
mikitiy(プロフ) - ハルキさん更新ありがとうございます。やっと、智くんにあえて。この時を待っていたっ。嬉しいです。続きがとても気になる〜。葛藤も色々な想いも乗り越えて幸せになってほしい。ドキドキしながら読みました。更新を待ってます。 (2022年9月28日 22時) (レス) id: 0a92ac1d6f (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - →待ち続けておりますので、これからも楽しみにしてます！ (2022年9月28日 19時) (レス) id: 178db8b66c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルキ
| 作成日時：2019年9月25日 1時
