+゜*。love in the cage + 11 。*゜+

＊４９９＊　side yuta ページ47

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千「…‥先生と大野さんの間に、…何があったのか、」



裕「……」



千「…二宮さんなら、…知ってるかな…、って」



裕「……」



千「…‥でも、」



裕「……」



千「…、」




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きっと、千花が危惧しているのは


これ以上A先生と大野さんの関係を保つことは



もしかしたら、もっと先生を苦しめることになるんじゃないか…って




今は辛いかもしれないけど


このまま大野さんとの関係を断ち切ってしまった方が




いつかA先生も大野さんのことを忘れられて



誰か別の人と、幸せになれるんじゃないか…って




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その可能性が少しでもあるから


千花は、動き出すのを躊躇って



A先生にとって何がいちばん最善の策なのか、見極めようとしてるんだ。




だけど、先生がそんなにもがき苦しんでいるのに


なおも二宮さんと連絡を取ろうとしてるってことは…





きっと、千花の心のどこかにも


やっぱりA先生は、大野さんと幸せになって欲しいって




そんな気持ちが、あるからじゃないの…？




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裕「…‥連絡、…してみたら？」



千「……」



裕「…もっと、愛されたらいいじゃん。先生、大野さんに」



千「……」


　
裕「そんなに想い合ってんのに、どうして一緒にいちゃダメなの？」



千「……」



裕「…よく分かんねぇよ、俺。そういうの」




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元々は、すごくシンプルな気持ちなのに


そこに覆いかぶさるように積み重なった、しがらみや雑念に



いちばん大切なものが埋もれて、見えなくなってしまっただけなんだ。




それをひとつひとつ取っ払っていったら



最後に残るのは、一体なに…？





それをいちばん分かってるのは、きっと



A先生と大野さん、本人たちじゃないの…？




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千「…‥あんたって、…ほんと単純」



裕「…ぅ。だ、だってさ、」



千「単純で無邪気で、おめでたい奴だけど、」



裕「…けど、？」



千「…‥嫌いじゃないよ。そういうとこ」



裕「…ふふ」



千「……何よ、気持ち悪い」



裕「俺も好きだよ。千花のそういう天邪鬼なところ♡」



千「ば、ばかじゃないのっ//」




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…ほら、大好きな人が隣で笑ってくれるだけで


こんなに心があったかくなるんだ。




この気持ち、はやくA先生と大野さんにも



思い出して欲しいって、心から思うよ…？




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