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新しい… ページ23

Aside



話してる間に、完全に酔いが醒めた。



『ごめんね、こんな暗い話して。

全然聞き流してくれていいから。』



笑いながらそう言うけど、
どうも乾いた笑いしか出来なくて。

それをごまかすように
残りのギムレットを呑み干した。


グラスを置くと、
ジェルくんの手が頭に乗る。



ジ「辛かったなぁ。頑張ったなぁ。」



その優しさに、また泣きそうになる。



ジ「なぁA。俺が彼氏はダメ?」


『え?』



バッとジェルくんを見る。



ジ「俺が、まふまふさんのこと忘れさしたる。
毎日笑顔にさしたる。
辛い思い何てさせない。」


『でも、私はジェルくんのことを
そういう目で見れてない。』


ジ「それくらい自分でなんとかするで!
絶対Aを堕としたる!!!」


『リスナーさんには、報告するの?』


ジ「いつかはな。
Aの気持ちの整理がついたときに。」


『怖いなー
ジェルくん天然だからw』


ジ「遠井さんおるからなんとでもなる!!!」



思わず吹き出してしまった。

どこからそんな自信が湧いてくるんだかw



『でも嫌だな〜、
ジェルくんを利用するみたいになるの。』


ジ「考え方を変えればいいんよ!」


『…??』


ジ「俺は、チャンスを与えてもらう!

Aは、もう一生忘れられないレベルで
俺以外の男が好き。
それでも、俺はAを諦められん。

だから、これから俺らが付き合うのは
Aがまふまふさんを忘れるためやない。
Aが俺を好きになってもらうための行為。」



どう?って感じで
キラッキラの笑顔を向けられる。



『それさ…ジェルくんは辛くないの?』


ジ「今ココで振られるよりは辛くない。」



即答された。


…というか、さっきの私の言葉は何だったんだって話だよ。

一生まふのことだけ想って生きていくって。
心揺らいじゃってるじゃん!!!


……楽になりたいのかな。

まふのことだけを考え続けて悲しくなるのに疲れちゃったのかな。


そんな考えがよぎって、慌ててその考えを頭の中から追い出す。

虫が良すぎる。
離れていったのは、私なんだから。



ジ「…返事はすぐじゃなくてええよ。」



何も言わない私を気遣って、そう言ってくれた。



ジ「ゆっくり考えてええから、な。」


『うん、ありがと。』



グラスに残った氷が
カランっと音を響かせた。

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(プロフ) - 本当に面白かったです。待ってます。 (2023年1月11日 23時) (レス) @page45 id: e15dbab62a (このIDを非表示/違反報告)
stpr推し-紅葉 - 続きが気になります!更新頑張って下さい(><) (2022年1月10日 16時) (レス) @page45 id: d42eac12e5 (このIDを非表示/違反報告)
サキ - 続きが気になるっ! 完結って書いてあるけど待ってます(笑) (2022年1月4日 9時) (レス) @page45 id: c433abd432 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - これはもう投稿しないんですか?もし良ければ続き見たいです! (2021年4月9日 23時) (レス) id: b1f2c8ce46 (このIDを非表示/違反報告)
鈴香(プロフ) - 澪さん» あの実況見てるとハマりましたねwwフレンドとかなりません良ければ…?戦犯女王ですがwww (2020年12月22日 21時) (レス) id: b593b59f36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴香 | 作成日時:2020年5月14日 14時

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