仲直り ページ7
焦凍side
俺はてっきり、Aには恨まれてるもんだと思っていた。
一緒に雄英へ入学して、よく顔を合わせるようになってからも、なんとなくお互いにお互いを避けていた。
足が動かせなくなったAを、見捨てたも同然の行為をしたからだ。
クソ親父を完全否定することに囚われていたからだ。
でも、体育祭を経て、Aは確実に強くなっていた。
本人が"敗北"という結果をどう思ったかは知らないが、俺の目にAは強く映った。
今こうして謝った俺を、今更何を言うんだ、と怒る様子もないA。
「……怒ってないのか」
「別に……俺こそ、嫌われたと思ってた」
_____"最強"、一人で背負わせたし。
そう言ってAは俯いた。
「親父の言うことなんて気にしなくていい。最強は、俺がなりたくて目指してる」
それに、と言葉を繋げる。
「俺はお前と最強になりてえって、今でも思ってる」
「っ……！」
Aの瞳が潤む。
きっと、足がああなっちまってからAは本当は何度もヒーローを諦めようと思っただろう。
それでも、Aは諦めず、俺と同じ"土俵"に立とうとし続けてくれていたんだ。
「______ありがとな。諦めないでいてくれて」
そう言ってAの頭に手を置くと、Aはボロボロと泣き出してしまった。
「っ、俺！！ 怖かった……ッ！！」
「…悪ぃ」
「焦凍、どんどん強くなるから不安でっ」
「ああ」
「でもッ______俺だってヒーローになりてえんだ！！」
がし、とAが俺の服を掴み、俺を見上げて笑った。
「焦凍がいたから、頑張れたんだ…諦めなかったんだ！ だからもう、謝るな……！！」
これから"も"一緒に頑張ろう、俺ら双子だろ？
そう言って泣き笑いするAが、不意に俺の頬を触った。
「やっぱ似てるな、俺ら。……焦凍も泣いたりするんだな」
そう言われハッとして、自分の目元を拭った。
「……一緒に頑張ろう、ここからだ。だからまずは、お母さんに会う。俺ら二人で会うことに、意味があると思った」
「そうだな、お母さんきっと喜……っ！？」
身を乗り出していたAがガタンッとベッドから落ちそうになるも間一髪俺が受け止めた。
_____が、体制を崩し床に共倒れした。
「わ、悪ぃ……」
「っぶねえ…大丈夫か？」
「大丈夫…」
数秒間が空き、
締まらない空気に二人で笑い出した。
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千椛(プロフ) - ヒーロー名が2人でショートケーキになるの、なんか嬉しかったです！更新楽しみに待ってます！ (2022年2月20日 22時) (
レス) @page16 id: 5a2d0a48cd (このIDを非表示/違反報告)
Re:(プロフ) - 夜空の流れ星?さん» コメントありがとうございます！めっちゃ嬉しいです…完結せず新作出してて申し訳ないです。期待に添えるよう頑張りたいです！ありがとうございます！ (2019年4月20日 22時) (レス) id: 9081ea5a92 (このIDを非表示/違反報告)
夜空の流れ星?(プロフ) - 新作品ですね！いつも影で見させてもらってます）(^_^;)頑張ってくださいね！ (2019年4月20日 22時) (レス) id: 654431c6cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Re: x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2019年4月20日 21時
