緑谷家の双子【MHA】 (ページ7)

今日:18 hit、昨日:5 hit、合計:64,379 hit

そのなな。ページ7

.
(((終ーーーー了ーーーーー！)))

プレゼントマイクの大きな声が響き、敵のギミックが停止する。

周りの受験生達も一斉に力を抜く。

『えっと…ありがとう、助かったよ。』

「…大したことはしてないから。」

助けてくれた男の子はそうそっけなく言うとパッと手を離し、スタスタと歩いて行ってしまう。

『あっ、え、本当にありがとうございました‼』

とりあえずもう一度お礼を言って怪我人の男子受験生をリカバリーガールの元に届ける。

.

ふう…これで終わったのか…

『あ、いけない、急がないと‼出久、待たせてるかも！』

集合場所の門まで急いで行くも、まだ出久は来ていなかった。

結局、出久は待ち合わせの門の前には現れなかった。

『ただいま。お母さん、出久帰ってきてる?』

「えぇ、でも部屋に篭っちゃって…」

『そっか…もう‼門の前で待ち損だったよ‼』

.

出久はその日から、食事中に魚と微笑みあったり、前までやっていたトレーニングをぼーっとしながらやったり…

明らかに落ち込んでいた。

あの試験は無個性である出久には厳しすぎた。
落ち込んでしまうのも無理は無い。

かく言う私も20ポイントちょっとしか取れてないんだけどね。
いや、だって3ポイント敵がうまく一撃で壊れてくれたのは初回だけだったんだよ‼

やっぱり駄目、かな…はぁ…

.

＿＿＿試験から一週間後

「通知…今日明日くらいだっけ⁉」

ソファで筋トレをしている出久と本を読んでいる私にお母さんが気遣わしげに話しかける。

「んん…」『うん…』

「もう！雄英受けるだけでも凄いことだと思うよ、お母さん！」

「んー…」『うん…うん、そうだよね』

私はお母さんの言葉でヘラリと笑う。
出久はどこか上の空で深刻そうな顔をしている。

『ねえ…いず「出いず引織出久引織‼」』

「来た‼」「来てたよ‼」

.