The PAST1 SM ~G-DRAGON~ ページ3
「はぁ?あいつあの年でここにいんのかよ」
「なぁ、聞いたか?あいつ日本人らしいぜ」
「ほんとどんな好待遇だよ、これ」
一人、練習室で踊り歌い続ける奇怪な少女。
多分この頃は彼らのような部外者にはこう思われてたんだろう。いくらかの妬みとともに。
私は8歳でスカウトされた。夢のような話だ。どうやら大手事務所らしいが、相手は韓国。
この頃は今とは違い韓国アイドルが大きく流行っていた時代でもなければ、大きく受け入れられていた時代でもない。
むしろ残念なことに、人々は負の感情を向けていた人が多かったのかもしれない。
無論、私の親もそうだった。
開業医、厳格な親。小さな頃から過密と言っても遜色ない習い事のスケジュールを組まされ、今思えば放課後に幼稚園、小学校などで遊んだことが全くない。
数える指も必要ないくらい。
その頃はそれが普通だって思ってたっけ。普通なんかではないと、ようやく気づいた頃には韓国にいた。
でも今度はちょっと違う普通が待ち受けてた。
Boa「これから一緒に住みましょう。ちゃんと学校にも行って、ちゃんと家にも帰ること。
すべてゆっくりで良いから、この生活に慣れていきましょう。」
そう、私は韓国一のエンターテインメント事務所SMにスカウトされ、K-pop界のスターとなっていたボアオンニと一緒に暮らしていた。
この一文だけでも文字面的に強いがもっと強いことを言うと、一時期は東方神起の5人とも暮らしていたことがある。多分、要因の一つは日本語だろう、、、多分。
同じぐらいの年で練習生をしていた子は他にもいたけれど、同じように芸能人と暮らしていた人はいない。
もちろん、日本人練習生も誰一人としていなかったけれど。
だからとりあえず私は一般教養レベルの日本語、韓国語、ついでに英語学習もスタートさせていた。
そんなこんなで「日本人」「先輩たちと一緒に住んでいる」「理不尽な好待遇」のワードがそれはもうすぐに出回ってしまった。
まあそんなの聞けば、正攻法で努力してる方々は少なからず妬みも抱くでしょうね。
当たり前だわ。
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???(みなみ)(プロフ) - はじめまして(=・ω・)ノXフォローさせて頂きました (9月16日 12時) (レス) id: 38bc2a156b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:MiiA | 作成日時:2021年2月28日 4時