影山君と青城マネちゃん[HQ]

49*レクチャー？ ページ50

影山飛雄side


何故か隣に及川さんがいて、二人でコンビニに来ている。
毎月買っている月刊バリボーと、Aのアイス、夜腹減るからおにぎりをカゴに。


｢飛雄、ちゃんと持ってんの？｣


呼ばれた声の方へ行けば生活用品のコーナーでうんこ座りしてる及川さんがいて、買い物済ませて早く帰りてぇなぁ…なんて思うも口にしたら倍で返されることを俺は知っている。


｢何スか？｣

｢何スかじゃなくて、男の身だしなみとして持ってんのか聞いてんの。｣


見せられた長方形の箱。
絶対バカにしてるのは顔を見てわかる。
俺だってそこまでバカじゃねぇ。


｢中学ん時に及川さんに貰ったのなら財布に入ってます。｣

｢ちょ、それ何年前の?!劣化するから捨てろよ。｣

｢…ッス。｣

｢そんな事よりまだしてないの?!何年付き合ってんの？
…って相手がバレー馬鹿の飛雄だもんね。｣


すっげぇ腹立つのも我慢しよう…
この人は顔だけは良いから女子からモテる。
それにそう言う経験だって豊富そうだ。
俺の周りにはそんな事相談できる奴…いねぇし。


｢A見てると異様に可愛く見えるときがあるんですけど｣

｢お前の惚気聞きたくないんですけど？｣

｢及川さんしか今相談できる人いないです。｣

｢ま、まぁ、及川さんはモテモテだし？聞いてやらないこともないけど？｣

｢及川さんて本当チョロいですね。｣

｢怒るよ！とりあえずソレ買えよ。｣

｢ッス。｣


カゴに入れてレジに行くも後ろではもっと恥じらいを見せろよ、男子は皆ドキドキしながら買うんだからね！なんて騒がれてこっちの方が恥ずかしい。

アイス溶けるから早めに帰んねぇと。

｢まぁ、俺ら男だしそう言う気持ちになるのは分かるけど、女の子はデリケートなんだから丁寧に扱いなよ。あとAのタイミングとかもあるからがっつくんじゃないよって俺飛雄なんかに何教えてんだよー。｣

｢…ッス｣

｢事後報告とかいらないけど、うちの大事なマネージャー妊娠なんてさせたらタダじゃおかないからね。｣

｢ッス。｣

｢腹立つけど、Aはお前のこと好きなんだから疎かにしたら本当怒るからな。｣

｢ッス。及川さんて妙な所で優しいですね。｣

｢俺はお前のそういうところ本当嫌いだ。
もう帰る。ベーだ。｣


舌出しながら帰ってった。
言われた通り古いゴムは捨てて、チャリにのってAの家に帰る。


少し、緊張している自分がいた。

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