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45*一緒 ページ46

飛雄が毎日見ている景色

街中にある青葉城西とはまた違うのどかな感じ。
少し先にケイちゃんと山口君が歩いているけど、気にしてか気にされずか一緒に帰りはしないみたい。


「飛雄」

「なんだ?」

「今日楽しかった。」

「良かったな。」

「うん。飛雄にも会えた。」

「お前は…浮気したいと思うか?」


言われた言葉の意味を理解するのに少し遅れて、疑問を感じ、悲しくなって、頭にきている。
浮気、だと?
…誰が?お前って言われたから私が?

飛雄は飛雄でこっちをじっと見てるし。

胸がぎゅっと苦しくなる。


「私が、なんで…?」

「なんでって理由はねぇけど…」

じっと見ていたくせにそっぽ向く。
誰かに入れ知恵されたのか、浮気の話題があったのか。

浮気を疑われている訳ではないのだろうけど、何だか釈然としない。


「…浮気していいの?」

「はぁ?!言い訳ねぇだろ!」

「…ビックリした。」

「悪い…
訳わかんねぇ事聞いた。帰るぞ」


クイッと手を引かれるから、合わせるようにゆっくりと歩く。
見上げる横顔は相変わらず無駄に整っているけど、いつもより口がニュッて。


「もしかして不安にさせてる?」

「そんなことねぇよ。」

「私はちょっと不安になる時もあるよ。
飛雄黙っていればかっこいいからモテるんだろうなぁとか心配。」

「A以外興味ねぇな。」


そんな風にハッキリと言ってくれる事がどれほど心強いか、飛雄はわかってんのかな?
繋いでいた手を離し、ぎゅっと腕に抱きつけば驚いた様な顔。


「私もね、飛雄以外興味ないの。
一緒に居られるだけで嬉しくて幸せだって思うのは飛雄しかいないよ。」


ぎゅっとされてる…!
腕が腰に回されて、引き寄せられていることに驚くも、落ち着いてしまう自分もいる。


「もう一回言えよ」

「なにを?」

「俺はA以外興味ねぇよ。おめぇは?」


さっきとは違う胸の痛みに緩くきゅうきゅうとなっている。
苦しくて愛おしくて泣きたくなってきた。


「私も飛雄以外興味ない。」

「一緒だな。」


ニッと口角を上げて笑う飛雄がいて、もう何なんだよ!って。
結局私も釣られて笑っちゃう。


「好きだよ。」

「俺のがAの事好きだ。」

「私だってとび…!!」


少し屈んで、寄せられた唇に火照りそうになった。
もう一回…なんて言う間も無く次のキス
頬に添えられた手に擦り寄り、改めて「好き」を認識する。

46*飴玉ころり→←44*またね



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- 影山甘い感じで可愛い! (2022年3月29日 20時) (レス) @page3 id: 79f191be12 (このIDを非表示/違反報告)
牛乳パン - 飛雄ちゃん可愛いです。及川さん・・・ちょっと悲しいポジションですね。 (2020年3月26日 15時) (レス) id: a04b03fa67 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - (名前)さん» 初めまして!コメントもらえて凄く嬉しいです♪甘々の影山君をもっと書けるように頑張ります! (2019年10月2日 14時) (レス) id: d3f4b94a5b (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - はじめまして!甘々の影山最高です。更新待ってます! (2019年10月2日 12時) (レス) id: 993ddb6aa8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モカ | 作成日時:2019年9月27日 19時

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