影山君と青城マネちゃん[HQ]

37*塩対応 ページ38

会える時間は減ったけど、飛雄と会えるときは嬉しいし、幸せな気持ちになれる。

今回は及川さんに言われただけで飛雄がなにか言ってきた訳じゃない…

それに飛雄なら言いたい事はハッキリと行って来る。
ド直球に、ハッキリと。

及川さんが言うような先の事を考えているとは思わないけど。


｢ﾋｯ!!｣

｢及川、またなんか怒らせたんだろ？｣



｢おい、A？
及川さんのこと睨むなよ…｣

｢え？あー…ごめん金田一、無意識だった。｣


｢無意識に睨まれる及川｣
岩泉さんたちが笑っている。
それをただ眺めている事しか出来なくて、そのまま部活も終わりの時間を迎えていた。

女子更衣室でジャージから制服に着替えを済ませた。
今は一緒の電車乗りたくないからとバスケ部の友達がいて少しおしゃべりをしての時間潰し。
頃合いを見て更衣室を出るも


｢遅いんだけど。｣

｢…なんで、いるの？｣


更衣室の扉を開けば廊下の壁に寄り掛かり、座っている国見がいた。
正直ビックリし過ぎて心臓がキュッてなってる。


｢帰りの電車チカン出るらしいよ。｣

｢うぇ、それは気持ち悪いね。
国見可愛いから危ないじゃん。｣

｢…180ある男にチカンとかあり得ないでしょ。｣

｢ふふ、そう？｣


基本のんびりしていて、でも頭の中では色々考えていそうな国見はよく気に掛けてくれる。
頼りないけど頼れる友達。

先輩たちの事は金田一に任せて先に帰らせたとか。


｢駅まで歩くの疲れるからバスで帰らない？｣

電車で帰らないじゃんってツッコミは飲み込んだ。

学校前のバス停から最寄り駅まで運行しているバスもある。
雨の日とかは良いけど、基本は定期があるから電車。


｢座れてよかった。｣

｢待っててくれてありがとね｣

｢練習中変だったから。及川さんになにか言われたんでしょ。
人を引っかき回すの好きだし。｣

｢…まぁ、はい。｣

｢影山の事ならAの方が知っているんだから、乗せられてやる必要はないよ。｣



この人は頭がいいし、人を良く見ている。
信用に値する人物とでも言えばいいのかな。
つい悩みとかあると相談してしまうくらいに。


｢今度塩キャラメル奢らせてもらいます。｣

｢良きに計らい給え。｣


少しスッキリとした気持ちで帰ることが出来たのは国見のお陰だ。

家に帰れば飛雄から｢元気ですか？｣なんてメッセージが来てて、笑えた。



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皆さんありがとうございます。

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