Travel.50 ページ11
"あなたはとても綺麗な瞳ね”
"この瞳が私達の誇りだ”
お父さん……お母さん……?
"すま、ない……守れなかった……”
"貴方は……真っ直ぐ進みなさい…”
両親の、最後の言葉が耳に響いて苦しくなる。
"お前はミカエルなんだ、贅沢な名前など似合わん”
"所詮呪われた子なのよ、放っておきましょ”
嫌だ、何で……何で私はこんなのを見させられてるの?
__A
『!』
名前を呼ばれ、目を開ける。
志麻「おはよう」
『……志麻…おはよう』
目を覚ますと、優しく微笑んでいる志麻と天井が映った。
志麻「泣いてたから怖い夢でも見たんかなって」
『………お見通しなんだね』
頬を伝う涙がベッドのシーツを濡らした。私はそっと起き上がると、ベッドから降りていた志麻をベッドに連れ込んだ。
志麻「……?!」
『少しだけ、このままでいせさせてね』
それだけ言うと、彼の胸に顔を埋めて声を押し殺して泣いた。
志麻「………あの時の夢?」
『うん……っ』
多分、泣いてるのは志麻にバレているのだろう。じゃなきゃ私の背中撫でてくれないもん。
『あの夢を見る時は……いつだって、何か嫌な事がこの先起こる時だから……だから、怖くて…』
そして、あの時は毎晩夢を見ていたのだ。
志麻「A、心配せんでもええ。何かあったら俺がいる。……一緒にいよう?な?」
『………うんっ』
そして、口付けされる。この間はすぐ離れたけど今は違う。だってそれ程不安だったから___
『……んぅっ…?!』
舌をねじ込まれて目を開けると、優しい目で私を見る志麻がいた。そしてまた目を閉じるとゆっくりと溶かすように舌を絡め取られた。
__ディープキス、って奴かな………
『んっ……ふ、う……』
志麻「んっ……」
されるがままの私で、でも彼を抱き締める腕の力は強くしてなんとか付いていった。
『……』
唇を離すと銀色の糸が滴り落ちていった。それに見蕩れていると、志麻は私の頭を撫でてきた。
志麻「もう大丈夫?怖くない?」
『大丈夫…』
志麻「ならよかった。不安っていうからどうしたらええんかなって……それでディープキスかなぁって」
『………やっぱあほだ坂田と一緒だ!』
志麻「いや何で?!」
志麻の単純な考えに呆れてそう言うと速攻でえぇ?!という反応が返ってきた。
『…でも、ありがとう……また不安になったらやって貰える?』
志麻「勿論」
やっぱ、彼の方が一枚上手です。
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つぎつぐ(プロフ) - NANAさん» よくわけわかんなくなってバカみたいな顔して硬直してます…← (2018年8月20日 20時) (レス) id: 20b40add25 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - つぎつぐさん» ただあれ間奏の時にリズムとテンポがズレやすいですよね……(苦笑)(頑張って親友に仕掛けますwww) (2018年8月13日 20時) (レス) id: a68c506ccf (このIDを非表示/違反報告)
つぎつぐ(プロフ) - NANAさん» 猫ふんじゃったは独学で気合で覚えました!!w(頑張ってください!!←) (2018年8月13日 13時) (レス) id: 20b40add25 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - 緒音*おのんさん» 猫ふんじゃった弾けるだけ凄いです。最初弾けなかったので……(確かに!よっしゃやったろっ←) (2018年8月12日 12時) (レス) id: a68c506ccf (このIDを非表示/違反報告)
緒音*おのん(プロフ) - NANAさん» サックスもですか!楽器ができるのってものすごくうらやましいです...!わたしなんかピアノで猫ふんじゃったが弾けるくらいですよww(コーラっぽくしたらできそうですね!!←) (2018年8月12日 11時) (レス) id: 1a98ce6b98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:NANA | 作者ホームページ:
作成日時:2018年3月5日 9時