転生したら弱井トト子になっていた件について【おそ松さん】

【第3話】惨めになりました ページ4

弱井トト子。




自他共に認める美女であり、幼馴染みである六つ子は勿論、イヤミやチビ太までもを虜にするアイドル系女子。スタイル抜群、容姿端麗、父は事業で成功しているという、まさに人生の勝ち組の人である。





が、






「あーうー…うー(何故私がトト子ちゃんに…)」




そう、何故私はヒロインである彼女に生まれ変わったのだろうか。謎だ、謎でしかない。私とトト子ちゃんは正反対のはずだ。トト子ちゃんは目立ちたがり屋、私はダンゴムシのように隅で擬態していたい派。トト子ちゃんはポジディブ系女子、私はネガティブ系卑屈女子。トト子ちゃんは、トト子ちゃんは………



………ダメだ、どれ程足掻いても私とトト子ちゃんの天と地ほどの差が浮き彫りになってしまう。惨めだ、惨め中の惨めだ。






「うー…」

「あーA、泣かないで。ね？」





ずーん…と落ち込む私を優しく揺すってくれるトト子母。…否、今は私の母と言った方がいいだろうか。兎に角、彼女のお陰で気分は良くなった。有難い。

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