同盟国と失敗作【バグ】の僕＃コンパス＃桜華忠臣＃グスタフ・ハイドリヒ (ページ4)

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覚めページ4

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最近、おんなじ夢ばっか見る。

汐留のスタジオで黄色いお化けみたいな司会者がやってる「作者の部屋」というトーク番組にでて、毎回「お兄ちゃんに逢わせてあげる」といって〇貞の魔法でどこかに飛ばされる夢。

でも、結局そこで夢から覚めて終わっちゃう。

しかも、それが夢なのかもわからない…。

・・・

ぼくは失敗作【バグ】と呼ばれる存在らしい。

気づいたら自分がいて、気づいたら真っ暗で上も下も左右もない空間に独りぼっちでいた。

性格には「色がない」と言った方が正しいのかな？とにかく、何も見えないし何も聞こえない。

あるのは僕が「A・ヘルヴェチカ・ハイドリヒ」という【バグ】だという自己認識とほんの少しのよくわからない過去の記憶だけ。

…まぁ、ぼくに過去なんてないから過去っていう言い方はちょっと違うかもしれないけど…。

いつからここにいるのか分からない。いつまでここにいるのかも分からない。

「……お兄ちゃん……。……臣くん……。」

微かに残る記憶で一番強くある記憶を呟いてみる。自分の声は聞こえない。

『お兄ちゃん』『臣くん』

これがなんなのかはわからないけど、きっとぼくにとって大事なものには違いない。

…ぼくは…、なんなんだろう…。

…それにしてもやけに眩しいな…。

…ん？眩しい…？

眼と思われるところに力を入れて瞼を上げてみた。

「・・・・・・・・・えっ？」

見えたのは部屋(だと思う)らしき所。

ということは今、ぼくはこの部屋の中にいるといことになる。…よね？

身体がやけに重たい。…あれ、ぼくに身体なんてあたっけ？

…っていうかここどこ？

テレビやイス、ベットがあるから多分誰かさんの部屋なんだろう。

結構きれいに片付いてるなー…。几帳面な人なのかな……。

…ん！？

…ぃやっ、まって！！！！？？

ぼくに身体がある！？目が見える！？聞こえる！？

一度に入ってきた情報量が多すぎて軽くパニックになる。

えっ？えっ？えっ？わかんない！ぼくわかんないよ！？ぼあうよｙヴぃｗｇｐべ５ふじこ！？
訳(今ぼくに何が起きてるの！？)

必死に脳内を整理していると…

ガチャッ

？？「っ！？・・・・・・

・・・・・・・・・・A？」

「！！・・・・・・・・

・・・・・・・お兄ちゃん？」

ぼくってこんな声してたんだ…。