涼くん……［黄○］［男主］ (ページ12)

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「青峰くん、そんなジロジロ見たら失礼ですよ」

「いや、だってよ。こいつどう見ても女だろ」

って青峰っちなら言うと思った。

「青峰くんほんっと失礼！最低！！」

俺も初めて見た時は女の子かと思ってた。
昔の話だけど。

「俺の幼なじみっス」

『初めまして。黒晶Aです』

と深々とお辞儀。

俺の後ろに隠れてモジモジしてたAを思い出す。

"「ほーら！みんなに挨拶するっス！」"

"『ぼ、僕無理……だよ…』"

"「無理じゃないっス！友達できないっスよ！」"

"『別に…涼くんいるから良いもん(ﾎﾞｿ』"

"「だとしてもっス！俺はこんな可愛いAを皆に自慢したいんスよ！だからAも人見知り治すんスよ！」"

今思えばあべこべなこと言ってた気がする。

可愛いA、ね
幼い頃の面影はあれど成長したのだとしみじみ思う。

「んー、あー、えっと」

『黒晶です』

「じゃなくて、下の名前」

『Aです』

…はぁ…さっき名乗ったばかりなのに青峰っちもう忘れてる……

「Aはバスケできんのか？」

「馬鹿め。足元を見てみろ、スーツ用の靴だろう。そんなのでバスケしたら怪我するのだよ」

Aは運動苦手なんスよ、って言おうとしたけど今のAがそうとは限らないし言うのはやめた。

『すみません、誘ってくださったのに』

「私疲れたからAくんと話してるね～！
ささ、Aくんあっちのベンチ行こー」

桃っちがAを連れてコート横のベンチへ。

「ちょうど4対4ができるっスね」

「グッパーでもすっか。黄瀬お前パー出せよ、俺グー出すから」

「はいよっスw」